2016.09.13
プロが教える!明日からウサギと暮らすための講座 「ウサギはケージの中にいれよう、家の中壊されちゃうよ」「こ、壊す?」
武田 真優子
つむぎペットケア 老犬介護スペシャリスト/もふもふ認定動物看護師
ウサギと暮らすことがはじめての「ボク」が、ウサギのプロであるウサギカフェ店長「武田さん」に、ウサギについて教わってゆきます。この記事を読めば、「ウサギってよくわからない…」から、「ウサギのことならわたしに聞いて!」となることを保証します。今回は意外と悩む、住まいのこと。ウサギの一生にも関わる病気の予防にもつながります。
■ウサギのオスの縄張りは100メートル四方!?
「ケージが狭いんじゃないか」と心配される飼主さんがけっこういらっしゃるのだけど、ウサギの縄張りは広くてオス匹で100メートル四方だから、一般的な日本のお宅だと、ウサギの希望に添うことはできないかわ。ウサギに合わせてもらうことをお勧めする。ウサギが「ぴょんぴょん」と2回跳べるくらいの広さと、立ち上がれる高さがあるといいと、いわれているわ。
中には、
●トイレ
●えさ入れ
●水飲み
があれば、最低限はそれで十分。あとは、あなたのウサギの性格や癖、好きな素材によって、カスタマイズしてあげられるといいわね。
例えば、今このお店にいるこの子ウサギちゃんは、後足のかかとが痛みやすそうなのですのこを床に敷いてあげてる。ウサギは囲まれている空間が好きだから、ちょっとした筒を入れていて、子ウサギちゃんお気に入りよ。ほら、入っているでしょう:)
これは、わたしが暮らしているウサギの部屋。もう7歳のおじいちゃんで、昔はすのこを敷いてあげていたのだけど、彼は足の裏が強いみたいでプラスチックのままでもかかとが痛んでいないから、そのままにしているわ。掃除がしやすいから。
■ウサギのかかとが傷むって、なに?
ウサギは人間と同じく、かかとを地面について生活する動物。「イヌやネコも地面に着いてるじゃない?」と思うけど、あの子たちは、つま先しか着いていないの。一緒に暮らしている方は、お家の子をよく見てみてね。
また、ウサギには肉球がない。だから、毛があるとはいえ、ヒトと同じように直接足の裏に体重がかかるの。その足の裏、特にかかとが傷みやすくて、長生きしている子はタコになっていたりするのね。それでも、血が出ていなければまあよし、とするのだけど、一度出血してしまうと、治すことがとても難しい。ウサギはかかとを着いて生活していることと、一度膿んでしまうとほんとうに治りにくいの。
ここが、ほかの動物と違うところね。酷くなると、関節まで炎症が広がって変形したり、包帯をずっと巻いている生活になるわ。だから、かかとを傷まないようにする予防が、とてもとても大事。
普段から、かかとのチェックはしてあげてほしい。そしてなにか心配なことがあったら、かかりつけの動物病院でみてもらうのがいいわね。
■ある日、あるウサギカフェでの続きの話
ボク 「イヌやネコって、つま先で歩いているんですね」
武田さん 「そうなのよ。彼らも年を取ってかかとを突いて歩くようになると、かかとが痛むことがあるけどね。ウサギにとっては、かかとと歯はその子の一生を左右する。これらは飼主さんが予防できることがほとんどよ。」
ボク 「普段から、いろんなところを触って、チェックしておくといいんですかね。」
武田さん 「うん、それが理想ね」
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プロが教える!明日からウサギと暮らすため講座
武田 真優子
つむぎペットケア 老犬介護スペシャリスト/もふもふ認定動物看護師
ペットホスピスをつくるために地方移住予定/うさぎと暮らすペットヘルパー/認定動物看護師。老齢動物介護/グリーフケア/ペットマッサージ