最近、「直感」のことばかり取り上げてる私ですが、 畳み掛けるようにこのテーマについて書かれた良書を ご紹介します。
心理学者、ティモシー・D・ウィルソンは、
「適応性無意識」について次のような説明を行っています。
「高度な思考の多くを無意識に譲り渡してこそ、
心は最高に効率よく働ける。最新式のジェット旅客機が、
<意識的>なパイロットからの指示をほとんど必要とせず、
自動操縦装置で飛ぶのと一緒だ。
適応性無意識は、状況判断や危険告知、目標設定、行動喚起
などを、実に高度で効率的なやり方で行っている」
この本には多様な分野のエピソードが掲載されているため、
正確には「マーケ本」と呼べるかどうか微妙です。
ただ、新商品のブラインドテストの例などを示して、
直感的(=無意識的)には優れた商品、好きな商品を
正しく選択できるにも関わらず、現実には、
強いブランドイメージに引っ張られて、
「このブランドだから、良い商品に違いない」
と、実際には好きでもない有名ブランド商品を選んでしまう
傾向が一般消費者にはあることが指摘されています。
これは、「直感的判断」を
「理性的(観念的)判断」が覆してしまうということですね。
明らかに優れているはずの新商品が、
以前からあるパワーブランド商品になかなか勝てない理由
のひとつがここにあります。
「第1感」は、
純粋に読み物としてもなかなか楽しめる本ですよ。
『第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい』
(マルコムグラッドウェル著、沢田博・阿部尚美訳、光文社)
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2008.02.20
2015.07.17
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。