昭和24年の法隆寺金堂の火災を契機として、「文化財防火デー」が制定されました。
今日、1月26日は「文化財防火デー」です。
昭和24年1月26日に現存する世界最古の木造建造物である法隆寺の金堂が炎上し,壁画が焼損した日であること、1月と2月が1年のうちで最も火災が発生しやすい時期であることから、昭和30年に当時の文化財保護委員会(現在の文化庁)と国家消防本部(現在の消防庁)が1月26日を「文化財防火デー」と定めました。( 文化庁文化財防火デー )
東京消防庁消防雑学事典 によると、この法隆寺金堂の火災は、『壁画の模写をしていた作業員が保温用に使っていた、電気座布団のスイッチを切り忘れたために発生したものでしたが、この火災の二日前には法隆寺に居住する某婦人の元へ、毒を入れた菓子が届けられた事実もあったことから、内紛による放火説もささやかれました。』となんだかきな臭い裏話もあったようです。
日本では、多くの文化財や歴史的建造物が木造のため火災に弱いという現実があります。そして、残念なことに文化財の火災の原因の多くが放火であるという重い事実もまたあります。平成20年の調査では、過去10年間の文化財火災の原因の6割以上が放火、または放火の疑いという結果が出ています。つねに防火は防犯とセットで考えなければなりません。
また重要文化財であっても個人宅であったり、飲食店として使われたりし、日常的に火を使う建物もあり、文化財防火は簡単ではありません。
その9割が植物でできているという火災に弱い日本の文化財。「文化財防火デー」の今日は、各地の重要文化財などで防災訓練、消火訓練が行われるそうです。今日に限らず、日頃から気を付けて貴重な文化財を守りたいものです。
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