時間管理(タイム・マネジメント)の重要性はすべてのビジネスマンが理解していますが、実査に収入とはどのような関係があるのでしょうか。
前回と同じ調査の中で、収入とタイム・マネジメント意識の関連についても聞いてみました。
決してビジネスの成功=収入ということではありませんが、一つの目安として、高収入の人たちとそうではない人たちとのタイム・マネジメントに対する意識の違いがわかれば、タイム・マネジメントへの向き合い方の参考になります。
①「私は、毎日、無駄な時間を過ごすことが多い」と感じている人の収入別のアンケート結果です。
年収700万円未満の人は、2割近くが「はい」と答えていますが、年収1000万円以上の人は、約1割となります。
やはり、高収入の人は、時間を無駄にすることなく活用している意識が高いようです。
②「私は、朝の時間をうまく活用しているので、仕事は余裕を持って取り組めている」と考えている人のアンケート結果です。
同じく年収700万円未満の人は、5%以下の人しか「はい」と答えていないのに対し、年収1000万円以上の人は、10%を超える人が、「はい」と答えています。
仕事のスタイルや業種がありますので、一概には言えないかもしれませんが、朝の静かな時間に集中して仕事に取り組むことで、成果を出している人は少なくないようです。
③「私は、前日の夜か朝にきちんと計画を立てているので、タイム・マネジメントのストレスは少ない」と感じている人の収入別のアンケート結果です。
この質問に対しては、全体的に低い数値となりました。(3・3%)やはりタイム・マネジメントの難しさ、現在の仕事の複雑さ、忙しさを物語っているようです。
この結果でユニークだったのは、年収700万~1000万円という、働き盛りの人たちがもっとも低い数値(2・8%)だったことです。
上司と部下の間に入り、非常に苦労されている様子が垣間見ることができます。
④「私は、ITツールやネットワークのおかげでタイム・マネジメントが非常にうまくいっている」と感じている人の収入別のアンケート結果です。
この質問に対しても、全体的に低い数値となりました。(3・3%)
しかし、1000万円以上の人は、5%の人が、「はい」と答えており、ツールの活用度合も、生産性に影響を与えるということがわかります。
⑤「私は、ITやネットで縛られていて、自分の時間がなかなか取れない」と先ほどの逆の質問の結果です。
こちらは面白いことに、収入が上がるほど、「はい」と答える人の数が増えます。
仕事が忙しくなればなるほど、ITネットワークの環境やさまざまなITデバイスを活用するシーンが増えるものの、逆に「縛られている」と感じてしまうようです。
ツールというのは、あくまでツールであって、それを使いこなすのか、使われるのか、まったく異なる感じ方と結果となるようです。
また、別の調査でも、IT端末のおかげでむしろ忙しさが増大したと考える人のほうが多いという結果もあります。ツールはあくまでツールだということなのでしょう。