制定したという団体は存在せず、都市伝説的な「スケートの日」。フィギュアスケートの盛り上がりに水を差さないように、クエスチョンマーク付きでご紹介。
今日、12月25日はもちろんクリスマスなので、あえてクリスマス以外の記念日を探しました。ところが、この「スケートの日」、実はWikipediaや記念日の日を紹介するサイトには記載があるのですが、この日を制定したとある「日本スケート場協会」という団体は存在しておらず(調査された方もいます)、どうやら都市伝説的なモノのようです。
正式な記念日として広めるのに加担するのも業腹なのでクエスチョン・マーク付きにいたしました。時々、こういう記念日があって一人歩きしているのが面白いです。かなり怪しげな「スケートの日」ですが、便乗してフィギュアスケートの話をお届けしましょう。
先日、バルセロナで行われていたフィギュア・スケートグランプリファイナルでの日本人選手の活躍が日本中を沸かせました。羽生結弦選手は300点を越えることさえあり得なかった男子シングルで330.43点という世界最高得点を記録し、史上初のGPファイナル三連覇を達成しました。2位のハビエル・フェルナンデス選手は292.95点、3位の宇野昌磨選手は276.79点ですから、羽生選手が「異次元」と言われるのもうなずけます。
羽生選手に夢中になるおばちゃんの多さに辟易する向きもいらっしゃるようですが、彼がおばちゃんを惹きつける魅力は圧倒的な強さと笑顔のギャップにあるような気がします。真に強いアスリートはとても頭が良く、客観的に己を見ることに長けているものです。羽生選手も例外ではなく、非常に戦略的に曲を選び、プログラムを組み、最適のトレーニングを積み重ねて、「羽生結弦」を作り上げている印象があります。きゃしゃにさえ見える細い身体とかわいい笑顔の下の、むき出しの闘志や負けず嫌い、そして戦略的な思考力。若干21歳で世界の頂点に立った彼の今後が、とても楽しみです。
「スケートの日」は都市伝説のようですが、羽生選手をはじめとするトップアスリートの活躍によって、人気がどんどん上がっているスケート。都心でも赤坂サカスや東京ミッドタウンなどでリンクが設営されます。週末には、お近くのスケートリンクを訪れてみてはいかがでしょうか。
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