日本企業がかつては大切にしていた”社員”。いまや世界のフォーチュン100の企業のすべてが社員とその家族を大切にする支援制度や仕組みを導入している。かつての日本企業と同じように。世界の優秀な企業では人事部の役割が大きく変わってきた。2010年までにガラリと変わってしまった。企業も人材も国際競争力を身につけグローバルで戦うためには、人事部の役割を根本的に検討をしてみる必要がある。
人事部門の役割はこれだけではない。経営者と社員の関係改善にも人事がしっかりと入り込んでいる。つまり、経営者と社員は対立する関係ではなく、協働でビジネスを遂行し、新たなチャレンジを通して、ハイレベルなパフォーマンスを社員一人ひとりが生み出して自己実現を支援する役割を持っている。 社員重視の人事の姿勢を強く感じるものである。
人事部門は、もはや社員を管理する部門ではではなく、社員一人ひとりの力やチームとしてのパワーを発揮してもらうための仕組みを構築する存在となっている。
また、社員に家族がいれば、その家族をも大切にした仕組みを築いている。家族が安心して生活できるから、社員も仕事に集中して専念して高いパフォーマンスを生み出すことが可能となる。これは、フォーチュン100に名をあげる企業が日本企業を研究して導入したようだ。
日本企業も、昔は、社員も家族同様で家族的な絆を大切にしていた企業が大半だった。時代と共に、それが否定され、壊されて成果主義、超短期的視点へ移っていった。
今では、フォーチュン100の優れた外資系企業のほうが日本企業をはるかに超えて社員とその家族に対し手厚く対応している。日本企業の伝統的な終身雇用や年功序列の根底には、高度成長の舞台背景もあったが、そこには、社員を大切にする気持ちからそのような制度が生まれてきたのかもしれない。
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2015.12.04
2015.12.13
戦略人財コンサルタント 代表
人事の役割は、グローバルでは2005年あたりから大きなパラダイムシフトが始まりました。それは、社員の自己実現を達成させる仕組み、制度、支援を人事が行うことです。社員が安心して会社で最大のパフォーマンスを発揮し、それが経営目標の達成、さらには事業発展に貢献できる仕組みを人事が担当する時代になったのです。 人事機能を運用管理するだけの役割は、グローバルの優良企業にはもはや1社もありません。 このような人事の役割の変化と事業の発展は等しく関係しています。日本企業の真のグローバル化、世界で戦う人材のマネジメントを行う人事部門の再構築の支援をさせて戴いております。