2015.09.29
チームビルディングシリーズ:安全な場1 「本音が言えなければチームではない!」
齋藤 秀樹
株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事
チームを創る上でのステップ“チームを機能させるための中核「安全な場」について4回に渡ってお伝えします。第1回目の今回は、本音が言えない組織の問題点について考えていきます。
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最もありふれた事実として、経営者やリーダーが「安全な場」の重要性に
気づいていない、あるいは必要性が理解できない。
これは古い話になりますが、ある中堅企業の経営者にチームビルディングの
話をしたとき、返ってきた言葉は
「そんなことをして金になるのか」
でした。 残念なことですが当時、
しかし、今ではチームビルディングの考え方を全社に浸透させ、新たな風土を
創りたいと言っていただけるようになりました。本当にうれしい限りです。
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2)過度な権限に対する執着
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権限を手放したくない経営者やリーダーがいる。
チームビルディングは、権限をはく奪する方法論ではありません。
ところが最強チームの考え方として「チームメンバー全員(リーダーも含め)が
リーダーシップを発揮する」チームになることだと、お話しすると
「リーダーの権限が部下に奪われるのではないか」「リーダーの存在感が薄く
なるのではないか」と心配になる方がいます。
これはリーダーが担う役割の認識に誤解があるように感じます。
リーダーの役割は「権限を誇示すること」でも「リーダーシップを独り占め
すること」でも「部下を意のままに操ること」でもありません。
リーダーの役割は「チーム力の最大化」と「高められたチーム力を最高の
チーム成果につなげるファシリテーター(導師)」です。
そのためにすべきことはメンバーの能力、可能性を最大限高め、引き出すこと。
そしてそれらを使ってシナジー(相乗効果)を生み出すことです。
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3)「安全な場」の創り方を知らない
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最後に「安全な場」の創り方を知らない。
ほとんどの方はビジネスチームやプロジェクトチームに所属していると
思います。
振り返っていただきたいのですが、これまでのチーム、今のチームに
「安全な場」はありましたか。
私たちが関わったリーダーや一般社員の皆さんの回答は「ある!」が
せいぜい全体の
本音で話したことがないのです。また、本音で話すことを求められても
いないのです。
しかし、安全な場の必要性は例外なく、ほとんどの皆さんから支持されます。
ですから、私たちは「安全な場」の創り方が分かれば、どのような組織で
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2015.01.26
株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事
富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。