2015.09.20
なぜ、優秀な人材を集めても、まともな問題解決ができないのか?
齋藤 秀樹
株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事
優秀な人間が一人で問題解決をするのであれば、それなりの結果を作ることができる。しかし、優秀な人間が集まっているにも関わらず、まともな解決策を生み出せないのはなぜだろう? 組織で行われている現実の問題解決シーンから原因を探る。
3タイプの違いははっきりしています。
- の対症療法は一時的な効果はあるものの、また同じようなトラブルや問題を引き起こします。つまり一過性の効果しか得られないのです。
- は、分析によって検討されたパターンには対応できても想定外のパターンには対応できません。
3. の原因療法は、対症療法よりも時間を要することが多いですが、同じようなトラブルや問題は激減し、結果的に大きな成果を得ることができます。
そしてこの対症療法的な取り組みのほとんどが前述の1)~3)のチーム状態が低迷しているチームの取り組みでした。
このように多様性を活かしチームが高い問題解決力を獲得するためには、4)の良好なチーム状態と3の課題を深掘りし、真因を探索する手法、そしてファシリテーションスキルが必須なのです。
つまり「良好なチーム状態」を創るチームビルディングと、「課題を深掘りし、真因を探索する手法とファシリテーションスキル」アヴィリテーションスキル(弊社造語)が必要なのです。
*アヴィリテーションは、チーム力を引き出し、チーム力と多様性を推進力として、組織が抱える本質的な問題を解決する手法とスキルを指しています。
チームビルディングで形成されたチーム力を利用して問題解決に取り組む方法です。
その役割を担う人材を、弊社では『アヴィリテーター』と呼んでいます。
このチームビルディングとアヴィリテーションの両手法とスキルを獲得し、チーム力を高め、その力を問題解決に活用することで、チームが本来持っているチーム力を問題解決に活かしブレークスルーと高い成果を生み出せるようになりました。
チームが一過性で対症療法を主とした問題解決から脱却する。これまでも重要なテーマでしたが、一向に解消されていません。
本質は問題解決を大局的に捉える意識と思考の欠如があります。大局的とは現象の奥にある真因とその問題に関わる人間のあり方を指しています。問題が発生するとき、それに関わる人間のあり方が変わらなければ問題が本質的に解決する事はないと痛感しています。
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株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事
富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。