今年の漢字は「偽」という誠に悲しい文字となってしまった。振り返ってみれば、それが何とも今年の本質を突いているだけに、より情けない。 そこで、明年に希望を託し「共」というキーワードを考えてみた。
家族人数の減少や、時間感覚の変化などにより昔のような大家族的な家族像が復活することはもはやあるまい。しかし、余りにも家族が個別化すると、家族というものの意味すら曖昧になってくる。
お互いに愛情が持てない親子・夫婦。子供の変化に気づけぬ親。家庭内で巻き起こる事件。子が事件に巻き込まれることを回避できない家庭。何とも冷え冷えした情景だ。
ベタベタするのだけが家族ではないだろう。時間が合わないなどの問題もあろう。
しかし、最低限の価値観は共有し、家族の意味を問い直さねばならない時期に来ているのではないだろうか。
家族の崩壊は地域や社会の崩壊に繋がり、ひいては国家の崩壊に繋がる。巡って個々人の不幸にも繋がる。家族が「共にある」ということはどういうことか、今一度考えてみたいものだ。
十分な論拠もないままに、ここまで話を展開してしまったが、2008年は今年の「偽」のような文字ではなく、振り返ってもっと意味のある文字が描かれるような年にしたい。
そのために、筆者は「共」という文字を掲げてみた。
お読みいただいた方も、各々キーワードを考えて新しい年を迎えてみてはどうだろうか。
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2008.01.08
2008.01.11
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。