「大きくなる」ではなく、「偉大な会社になる」ことを目指す小・中規模企業のムーブメント。その名も『スモール・ジャイアンツ』。シカゴ郊外にあるピザ屋さんを訪問して仕事場を観察し、オーナーのお話を聞いてきました。大企業も顔負けの従業員教育の徹底に感服!
「たかがピザ屋じゃないか。うまいピザをつくれて、気持ちの良い接客ができれば十分だろう」、それ以上の教育、例えば、「経営者を育てる」教育は経費のムダだという人もいるかもしれません。しかし、スモール・ジャイアンツ企業は従業員教育への投資を惜しみません。「学ぶ組織」をつくることが会社の長期的な繁栄の基盤であり、長い目で見れば、従業員への投資は数十倍にもなって返ってくると心得ているからです。
ところで、ニックさんのピザ屋さんでは厨房スタッフや接客スタッフなどの職種が主であることから、アルバイトは地域の高校生など学生で占められています。ニックさんの話によると、時に、従業員の親御さんから、「うちの息子/娘に何をしたんですか」と問いかけられることがあるそうです。もちろん悪い意味ではありません。「まるで人が変わったように、学校や家のことも責任をもってこなすようになり、話もしてくれるようになりました。ほんとうにありがたいことです・・・」といった感謝の電話やメールをもらうことも珍しくないそうです。
幸せな職場というのは、家庭にも幸せをもたらすものなのだなあ、と考えさせられた心あたたまるエピソードです。
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ダイナ・サーチ、インク 代表
ダイナ・サーチ、インク代表 https://www.dyna-search.com/jp/ 一般社団法人コア・バリュー経営協会理事 https://www.corevalue.or.jp/ 南カリフォルニア大学オペレーション・リサーチ学科修士課程修了。米国企業で経験を積んだのち、1982年に日米間のビジネス・コンサルティング会社、ダイナ・サーチ(Dyna-Search, Inc.)をカリフォルニア州ロサンゼルスに設立。米優良企業の研究を通し、日本企業の革新を支援してきた。アメリカのネット通販会社ザッポスや、規模ではなく偉大さを追求する中小企業群スモール・ジャイアンツなどの研究を踏まえ、生活者主体の時代に対応する経営革新手法として「コア・バリュー経営」を提唱。2009年以来、社員も顧客もハッピーで、生産性の高い会社を目指す志の高い経営者を対象に、コンサルティング・執筆・講演・リーダーシップ教育活動を精力的に行っている。主な著書に、『コア・バリュー・リーダーシップ』(PHPエディターズ・グループ)、『アメリカで「小さいのに偉大だ!」といわれる企業のシンプルで強い戦略』(PHP研究所)、『ザッポスの奇跡 改訂版 ~アマゾンが屈した史上最強の新経営戦略~』(廣済堂出版)、『未来企業は共に夢を見る ―コア・バリュー経営―』(東京図書出版)などがある。