改革実施の初期段階では、現場の営業マンは上司の言動を観察している。本気で評価のやり方を変えるつもりがあるのだろうか、と。
要は、いくら建前では「売上額ではなくプロセスを重視せよ」と言っていても、プロセス的な観点で指導することなく、「で、結局いつになったら売れるんだ」という突っ込みばかり上司が繰り返すようだと、部下の営業マンは「やっぱり評価の基準は変わっていないんだ」と考える。
だからこそ上司が率先して新しいプロセスと基準に対応した指導・評価方式に切り替え、日常の中で適切に指導することが改革には不可欠であり、それを実行することが改革の浸透に効果的なのである。
したがって営業マンに対する変革サポートだけでなく、同時に上司に対する(指導法、評価方法の)教育研修、および相談窓口やコミュニケーションといった変革サポートも欠かせない。そしてこれらがちゃんと回っているのかをモニタリングすることが不可欠だ(小生の提唱するBPMの要諦だ)。
こうしたことが経験の浅い人たちにはあまり意識されておらず、意外と後回しにされていたり忘れられたりしているのではないか。営業改革に限るわけではないが、改革を支援する経営コンサルタントは肝に銘ずべき事柄である。
(本稿は2013年4月のコラム記事に加筆修正したものです)
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パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長
パスファインダーズ社は少数精鋭の戦略コンサルティング会社です。「新規事業の開発・推進」「既存事業の改革」「業務改革」の3つを主テーマとした戦略コンサルティングを、ハンズオン・スタイルにて提供しております。https://www.pathfinders.co.jp/ 弊社は「フォーカス戦略」と「新規事業開発」の研究会『羅針盤倶楽部』の事務局も務めています。中小企業経営者の方々の参加を歓迎します。https://www.pathfinders.co.jp/rashimban/ 代表・日沖の最新著は『ベテラン幹部を納得させろ!~次世代のエースになるための6ステップ~』。本質に立ち返って効果的・効率的に仕事を進めるための、でも少し肩の力を抜いて読める本です。宜しければアマゾンにて検索ください(下記には他の書籍も紹介しています)。 https://www.pathfinders.co.jp/books/