メーカー直販で購入したLet’s noteが届いた。 大げさなことではないのだが、購入前後で気づいたことなどを思考実験として記してみたい。
その点、直販はBTO(Build To Order:受注組み立て)が基本のため、カラー部品の在庫だけですみ、流通在庫を避けることができる。DELLも現在、カラーバリエーションに乗りだしているが、パナソニック同様、リスクは低減できているはずだ。
このことから、パナソニックの展開は本体とカラーのバリエーションの考え方に特徴があることがわかる。
本体のバリエーション、つまり、前述のCPUやハードディスクをはじめ、光学ドライブ、液晶の組み合わせ選択肢を極力少なくする。
これには前提条件がある。元々、Let’s noteは高額でハイスペックだが支持されるというポジションを獲得しているからこそできることなのだ。
そのメリットは大きい。部材の在庫を抱えなくてよい、組み立てが簡素化できる、さらに、組み立てたモデルの数が少なくなることから流通在庫も削減できるのである。
もう一つのカラーバリエーションに関しては、前述の通り、流通モデルで展開すると、流通在庫が深刻になる。これを直販だけで展開する意義は大きい。
つまり、値頃感のあるスタンダードモデルを主に流通で販売させ、直販ではハイスペックモデルを中心にカラーバリエーションで展開するという棲み分けを行っていると考えられる。
コンフリクトと在庫対策という意味において、これはうまくできた設計だといえるだろう。
今回のことは一ユーザーとしての、あくまで推測に過ぎないが、自らの購入プロセスから様々なことがわかる。正解がどうかはともかく、思考訓練としてはなかなか楽しいものだ。
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2007.11.23
2007.11.26
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。