銀座某所にて開催された、クエストコンサルティング社主催のセミナーに行って参りました。同社が提唱する「エンプロイーブランド」という新しいコンセプトの紹介を含め中心に、非常に興味深いお話がありましたのでご紹介します。 (※エンプロイーブランドは、『自分らしく輝く存在でいること』と、『自社で働くことへの心理的絆を強くもつこと』とを両立させる、クエストコンサルティングが提案する新しい考え方である。)
さらに言えば、そもそも配属現場が新入社員を受け入れる準備ができていない場合も少なくない。実際、現場の仕事が忙しく、新人社員を受け入れる準備まで手が回らないというのが正直なところなのだろう。 しかし、新入社員を受け入れるというのは、「職場の活性化」のチャンスでもあることを現場のマネジャーが理解し、しっかりとした受け入れの体制づくりを教育する必要がある。
このように、人材を引き付け、選考し、その内定者の入社意欲を高め、入社への準備状態をつくり、そして入社初期の活動を円滑にする。このようなトータル的な人材採用マネジメントと社内体制が必要である。
このような一貫したエントリーマネジメントを推進する社内体制と並んで、内定者、新入社員の前向きな入社・定着意欲を高めるもう一つの鍵として、「エンプロイーブランド」の考え方がある。現代の若い世代は、そもそも会社への依存心が薄く、一方で自分自身が輝くことに対しては焦りにも近い強い思いを持っていると言われているが、この考え方を用いることによって、企業や組織との関係-「絆」の持ち方、また後述するパーソナルブランディングによる成長ステップを理解することできる。これによって、適切な職場適応と、地に足の着いたキャリア形成をスタートする準備状態作りができる。さらにその結果として、職場定着がより円滑になり、リアリティショックの緩和や、内定辞退および早期流出リスクの軽減にもつながる。
このエンプロイーブランドは、組織への心理的絆を強める「エンゲージメントの強化」と、個人の輝きを高める「パーソナルブランディング」とによって構築される。
■エンゲージメント・・・個人と組織との「3+1」の絆
内定者・新入社員を含む従業員(および潜在的従業員)は、次の3つの観点でその会社での働きがいを
感じとっていて、その感じ方は企業や個人によって様々と言える。
● 企業、組織→「所属がい」
● 職種、肩書き→「なりがい」
● 仕事→「やりがい」
「所属がい」は、その会社の社員として会社のバッチをつけたい、名刺を持っていたいといった動機をおこすもの。 「なりがい」は、その「職種や役職になる」「肩書きをもつ」ことに対して感じるもの。 「やりがい」は、その会社の商品・サービスを提供する、「仕事をそのもの」に対するコミットメントであり、それが動機付け(促進)要因となるもの。
そして、この3つに加え、自分ならではの「売り・尖り」を発揮し、他者から評価を受けた時に、「輝きがい」を
感じることができる。
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