コンサルタントは、男芸者を目指す。

2012.04.13

開発秘話

コンサルタントは、男芸者を目指す。

喜田 真弓

アシストに中途採用で入社した転職組の中には、前職でアシストの製品を扱っていた、またはユーザだった、というケースが少なくない。矢野勝彦もそんな一人である。

5.時には放置する
ただ黙って聞いているだけの状態にし、お客様が議論せざるを得ない状況を作ります。決して手抜きではなく、“ただ聞く”という間合いも重要です。これでお客様の自主的な意識が高まることもありますし、自分もお客様の思いをさらに理解することができます。

これが私流の「場」を作る秘訣ですが、現場は常にライブ感覚なので、このやり取りがすんなりといくことはまずありません。いつも体当たりの姿勢で、お客様にボコボコに打たれ、這いつくばりながらもこの5つのジャブを打ち返して、お客様のゴールに少しずつ近づいていくというのが現実の姿です。そのくらいの真剣さが必要なんです」

お客様の声に耳を傾け、受容しながら場を作り、お客様を飽きさせないような会話でその場をうまくころがしていく、その姿は男芸者のようでもある。

「個人的な目標としては、お客様との関係を深めていって、いつでも会っていただけて、困った時にお客様の方から呼んでもらえるようになりたいと思っていますので、言い方を変えるとお客様にとっての男芸者になるということかもしれません。それには知識習得だけではなく“個人的資質”と言われるスキルが求められてきますから、自分の今後の課題は、面白くて魅力的に“観える”、“振る舞える”、“満足できる”、お客様が“会いたくなる”、という資質を身につけることです。勿論、生得的なキャラクタは変えがたいので、賑やかしな男芸者にはなれそうにありませんから、地味でも味のある男芸者あたりを目指したいです」

売っているものが製品でもサービスでも、かならずそこには人が介在する。そして人は、好ましい、魅力的な人と関わりたいと思う。聞き上手で、つねに本気で現場を大切にしてくれる人ならなおさらよい。どのような商売でも、または人間関係においてもそうであるように、“聞き上手”な人の前に、人はつい秘密のことでさえも口にしてしまう。お客様のビジネスにおいて何が必要なのか、その答えを知っているのがお客様である限り、最高のコンサルティングをするために、個人的資質を高めてお客様の本音を引き出していきたいという矢野の目標は、つきつめると人間としての魅力を増すということに他ならない。

「スキル面でも、新しいことが好きなので、お客様のニーズがあれば今の守備範囲にこだわらずトレンドを取り入れたサービスにもどんどん提案して挑戦したいと思います。それでも、一番重要なのは現場主義。やはりお客様といっしょに仕事をしていく、そして喜んでいただいて、また次に指名していただけるような、そんなコンサルタントを目指します」

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