医者に向かって「注射や薬だけで、健康にしてくれ」という人はいません。健康な会社づくりと研修の関係について考えてみます。
ちょっとずつでも地道に健康管理や体質改善を継続してきて、振り返ってみれば「元気でいることができた」「無事でなりよりだ」と感じる。研修とは、そのような状態を実現するための手段の一つです。組織や人材について、そのうまくいっていない部分を直すのには、人事異動や組織の改編、人事制度や評価の改定、知識の伝授や技術伝承の仕組みづくり、職場環境やコミュニケーション、ワークスタイルの見直しといった多様な手法が考えられます。これらを組み合わせて実行し、時間をかけて効果を出していく。そういう会社に研修は効果的なのです。
研修は、組織が将来もずっと健康でいるために継続して行う活動の一つであって、病気になった時にその回復を図る企画モノではありません。困ってから思いつきで研修をやってみたり、流行のテーマや他社がやっているものを安易に取り入れてみたりして、その効果を云々するのは、まるで、三日坊主のランニングやテレビで紹介された健康法にすぐに飛びついて「効果がなかった」と言うのと同じです。
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教育研修
2012.06.08
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NPO法人・老いの工学研究所 理事長
高齢期の心身の健康や幸福感に関する研究者。暮らす環境や生活スタイルに焦点を当て、単なる体の健康だけでなく、暮らし全体、人生全体という広い視野から、ポジティブになれるたくさんのエビデンスとともに、高齢者にエールを送る講演を行っています。