昨日に引き続き、営業シリーズ。 前職では営業部長職に就いていたこともある。 部下に大勢の営業担当がおり、様々なパーソナリティーがある。また、その営業成績も様々だ。 しかし、成績の振るわない担当者には一つの傾向が共通する。「苦手な先に足が向かない」ということだ。
さて、こうして考えると、まず問題は、上記の各ポジションに該当する取引先をきちんと抱えているかどうかだ。
「金のなる木」があるのは結構だが、前述の通り、いつ何時、「負け犬」に転落するかもしれない。
「花形」を抱えているか。「問題児」を持っているか。「問題児」は手間がかかる先だが、ここがなければ、次世代の「花形」を確保できない。
PPMの大原則というものがある。
まずは、前述の通り、「花形」不在にならないようにすること。そのためには、積極的に「問題児」を見つけ、育てることだ。
そして、どこに力を注ぐかもポイントだ。
PPMの二つ目の大原則は「金のなる木」から得た収益を、「問題児」に積極的に投資することだ。
営業先について考えてみれば、安定した「金のなる木」には、それほど労力と時間をかけず、効率的にケアし、
その分、今後の可能性を発掘すべく、「問題児」に注ぎ込むべきなのだ。
このように考えれば、「苦手な先に足が向かない」などと言っていられないことが分かるだろう。
実際に、営業部員との面談の中で、各々が持っている得意先を、上記のPPMのフレームワークの中に落とし込み、どこにどのように注力すべきかを共有することは有効なのだ。
今日、感覚的な営業ではなく、理に適った営業の必要性が問われている。
人間、どうしても得意、不得意や相性というものがあるだろう。しかし、そうした感覚や感情を超えて、為すべき事を為す必要性を認識しなくてはならない。
フレームワークは実用に供してこそ、価値がある。PPMは広く知られた概念であるが、このような活用方法もあるとご理解いただければ幸いだ。
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2007.11.21
2008.01.20
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。