子どもに「(課題の)丸投げ質問」を認めちゃ“ダメ、ゼッタイ。”
要は
・インターネットのQ&Aサイトに
・未成年が
・(数学・英語を中心に)「課題」と推測される問題を投稿し、回答を寄せられることを期待すること
について(メリット・デメリットを考慮し)「別にいいじゃん」と思っていますか?ということです。
私は断固禁止という姿勢です。
未成年に対し、教育の立場の人間が与える課題は、答を得ることが狙いではなく、答を求めるまでに試行錯誤し、様々な思考力を高めることが大きな目的であることの方が圧倒的に多いです。
答ではなく、答を得るまでのプロセスが大切。あえて「こんなこと常識でしょ」と断言します。
めまぐるしく変化するこれからの次代を、逞しく幸せに生きるためには、思考力の涵養が間違いなく大切です。
そして、そう思うのであれば、子どもたちに「丸投げ質問は断固禁止」という強い姿勢を見せるべきです。
先日、電通総研が、教育熱心パパ・ママの意識調査を発表しました。
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=275898&lindID=5
調査結果はこちらです。
http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0275898_01.pdf
様々な力の中で「思考力」を重視する人が最も多いこと、そして教育熱心な方ほどその傾向が高いこと、ハッキリ数字にも出ています。
この結果を元にして申し上げます。
「丸投げ質問は断固禁止」
2005年、ケータイで質疑応答ができるQ&Aサイト「めるみぃ」を開発、運営に携わっていました。
http://www.yumemi.co.jp/news/20050201a.html
あるとき、まさに「丸投げ質問」が届きました。
Z会の利用者は(若くても)毅然とした姿勢を見せる方が少なくないですので、「こんな質問しちゃいけないよ」「ラクしようとだけ思うんじゃない!」という回答が寄せられました。
そして挙句の果て、質問者は「学校の宿題でどうしてもできない」と断り書きを入れていましたが、それは嘘で、とある教育企業が主催する全国模試の問題であることが数時間後に発覚しました(ユーザーから指摘があったのです)。
#ちなみにそのとき僕は、質問はオープンにし、「管理者から回答」として「このような質問は禁止しています」と断りを申し上げました。
全国模試といっても地域の都合で、日程が前後する場合があります。
また、教育企業主催の全国模試の結果を評定平均に組み込む学校もあります。
つまり、Q&Aサイトの丸投げ質問に回答がつくことで、学校の成績を上げ、推薦入試などに有利に働かせることが可能なのです(理屈上は)。
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