文化と行動経済学

2011.03.09

営業・マーケティング

文化と行動経済学

松尾 順
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

消費者の購買行動に与える「文化」の影響が、相応に大きいことは、これまでも指摘してきました。

それで、上記の結果と子育ての厳しさとの関係ですが、確信度が高い、すなわち明確な信条を持っている人ほど、子育てが厳しいという傾向は日米とも同じでした。明確な信条を持っているということは、「こうすべき、こうすべきでない」という判断基準がはっきりしていることを意味しますから、良くも悪くも親の信条を子供にも押し付けることになるのは容易に推測できますね。

ただ、前述したように、日本、米国それぞれの国民全体としてみた場合、米国人の方が信条に対する確信度が高いわけです。ですから、子供に対するしつけは、米国のほうが日本よりも厳しくなるはずですね。このことは、他の調査によって裏付けられています。

このように、文化が人々に与える影響の大きさは、様々な切り口で検証されつつあります。消費者の購買行動に対する文化の影響度合いについても、さらなる研究の進展を期待したいですね。私も折に触れ、紹介していきたいと思います。

『経済は感情で動く-はじめての行動経済学』

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これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。

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