‘夜カフェ’の違和感

2011.03.04

営業・マーケティング

‘夜カフェ’の違和感

松尾 順
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

首都圏にお住まいの方にお聞きします! 今年1月から1都6県のコンビニで販売されてるキリンの「夜カフェ」のことご存知ですか?飲んだことありますか?

(1)覚醒水準:高 & 緊張水準:高

危険な状態にあるとき、大舞台で上がってしまっているときなど

(2)覚醒水準:高 & 緊張水準:低

瞑想中や、フロー状態に入っているときなど

(3)覚醒水準:低 & 緊張水準:高

これは現実にはあまり起こらない状況(徹夜続きで仕事をしている状況が近いかも)

(4)覚醒水準:低 & 緊張水準:低

お酒を飲んでいるとき、寝ているときなど

この次元で見ると明らかですが、お酒のリラックスは(4)なのですね。緊張を下げるだけでなく、意識もぼんやりさせて心地よい気分を味わう。

一方、紅茶・コーヒーのリラックスは(2)です。意識は明瞭だけど気持ちは緩んでいる。余談ですが、(2)が最高の状態に達した時、それを「フロー」とか、「ゾーンに入る」と言います。よけいな力が抜けているけれど、意識は高いので、理想的なパフォーマンスが発揮できる状態です。

本題に戻しましょう。

以上のことからおわかりのように、お酒と紅茶・コーヒーを飲むときに人が
望むリラックス状態は明確に異なるのです。まあ、理屈で説明すればこうなりますが、私たちがなんとなく感じる違和感の根底には、こういうことが感覚的にわかっているからではないでしょうか。

さて、「夜カフェ」は、こうした本質的なお酒と紅茶・カフェラテの相性の悪さを乗り越える新たな価値を今後、示せるでしょうか?

キリン・夜カフェ(Webサイト)
http://www.kirin.co.jp/brands/yorucafe/index.html

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有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。

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