首都圏にお住まいの方にお聞きします! 今年1月から1都6県のコンビニで販売されてるキリンの「夜カフェ」のことご存知ですか?飲んだことありますか?
夜カフェは、女性をターゲットとしたアルコール飲料です。アルコール度数4%。紅茶、カフェラテの2種類の味わい。
当ブランドは、キリンとしては初めて、TVコマーシャルを流さず、インターネットを活用した「口コミ」による販促に取り組んでいます。具体的には、ツイッターや雑誌の読者モデルのブログ、フェイスブックなどを通じて情報を流しています。
しかし、日経産業新聞(2011/03/04)の記事によれば、現時点では売れ行きはもうひとつのようです。実際の購入者層は、女性比率が6割と男性を上回り、また、飲酒回数の少ないライトユーザーが約7割(同社平均4割)ということで、狙ったターゲットのトライアルにはまずまず成功しています。
しかし、取っ掛かりの「認知度」がなかなか上がらないようです。
ある情報に触れたとき、それを思わず人に話したくなる度合いのことを
「トークバリュー(Talk Value)」
と言いますが、「紅茶のお酒」「カフェラテのお酒」とういう製品自体のコンセプトは残念ながら、あまり「トークバリュー」は高くないですよね。キャンペーンサイトの仕掛けもインパクト不足であり、やはりトークバリューを生み出せてるとは言いがたい。(批評するのは簡単ですね。ごめんなさい)
さて、「夜カフェ」のトークバリューが低い理由を掘り下げて考えてみると、そもそも、「お酒と、紅茶・カフェラテとのイメージの乖離が大きすぎるのではないか」という仮説が立てられます。
キリンによれば、「小容量のお酒を家でゆっくりと飲みたい」という女性の需要に着目、リラックス効果の高い、紅茶、カフェラテの味わいにしたそうですが。しかし、お酒と紅茶・カフェラテの組み合わせってなんか違和感あるのです。正直、あんまり飲んでみたいと思わない。(私は男性でメインターゲットじゃないんですけど)
あなたはどう感じますか。(特に女性の方に聞きたい)
お酒と紅茶・コーヒーは、どちらもリラックス効果がありますが実は質が違うんですね。
人の心理状態を以下の2軸で考えることがあります。
・覚醒水準:高い⇔低い
・緊張水準:高い⇔低い
覚醒水準とは、どれだけ意識がはっきりしているかということで、最も低い状態は寝ているとき。一方、緊張水準は、精神がどれだけ張りつめているか。緊張水準が低い状態をリラックス(弛緩)といいます。
それで、この2軸の組み合わせで4つの次元の心理状態に分けるとすると次のようになりますね。
次のページ(1)覚醒水準:高 & 緊張水準:高
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2012.09.04
2012.11.06
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。