ナレッジマネジメントの仕組みはもちろん大切なのですが、組織の中で最も価値あるノウハウ共有の方法は、実は「互いに教え合うこと」なのです。教え合うということは、「教え上手」であり、「教えられ上手」である必要があります。
〇表情豊かな人〇
表情豊かに話を聞いてくれる人には、もっと力を入れて伝えたいと思います。
何ごとも楽しく学ぶ人。自分の知らなかったことを学ぶのが楽しくてしょうがないという、好奇心のかたまりのような人には、余分に何かを伝えたいと思いますから、情報が集まるものだと思います。
それが動作にも表れていて、こういう人は、決まってうなずきながら聞いてくれます。
〇メモを取る〇
メモを取る態度は必須です。どんなにベテランになっても、どんなに組織の中で偉くなっても、学びマインドの強い人はきちんとメモを取りながら話を聞いています。
メモを取っていないと話しているほうは「聞き流しているんだなあ」とか「あまり貴重な話と思ってくれてないんだなあ」と受け止めるものだと思います。
〇自分から何かをつかむ〇
単に「受け止める」だけではなく、「自分から情報を取りにいく」姿勢が大切。常に疑問を自分の中で停める「受け止めよう」というだけでなく、自分から情報を取りにいこう、学びポイントをひとつでも多く引き出そうとする態度です。
私の先輩社長(ですから年配のベテラン社長です)に、どんなセミナーや講演会に行っても、必ず最前列にかじりつくように陣取って、質疑応答の時間には必ず一つは講師に質問するということを自分に課している方がいます。
素晴らしい態度だと思います。かなりのレベルのベテラン社長にして前のめりの学びの姿勢を示しておられて、自分はまだまだ甘いと思わせられます。
ポイントは、ただ聞いているのではなく、常に疑問ポイントを自分の中で明らかにしながら聞いて、必ず質問でそれを解消するという態度です。
■□■ 自分の専門分野を持つ ■□■
「教え合う」ということは、一方通行でなくそれぞれに教えられる内容を持っているということが重要です。
・このことについては、誰にも負けないという分野
・このことについては、一定以上のレベルで人に伝えられることがある
・このことはアイツに聞け、という定評を得ている
というものを早く見つけ、早くモノにしなくてはなりません。
組織の中での自分のポジションを取るということです。
一朝一夕に人に教えられる専門性を確立できるものではありませんが、とっかかりは、自分の大好きなこと、得意なことを探すこと。
会社の都合などで、必ずしも好きなことだけ、得意なことだけできるとは限りませんが、それであっても「好きになるまでやり抜く」「得意になるまで続ける」ということが絶対に必要です。
株式会社マングローブ
今野 誠一
毎日ブログ更新中
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今野 誠一
株式会社マングローブ 代表取締役社長
組織変革及びその担い手となる管理職の人材開発を強みとする「組織人事コンサルティング会社」を経営。 設立以来15年、組織変革コンサルタント、ファシリテーターとしてこれまでに約600社の組織変革に携わっている。