経産省から発表された「大学生の「社会人観」の把握と「社会人基礎力」の認知度向上実証に関する調査」 からも若手人材の育成の課題が浮き彫りになりました。 もう一過性の教育では人材は育たないのです。
これらの課題は、現在の日本企業の組織力(チームとして成果を生み出す力や人材が成長できる風土)を低下させている大きな要因の一つなっています。
さて、今回の「組織で活躍する新人や若手人材をどのように育成するか」というテーマに対して、現状は依然として一過性のビジネスマナーや知識教育を施す企業が多かったのではないかと思います。
しかし、皆さまも既にお気づきのように、これまでの育成方法だけではコミュニケ-ション力、人柄(明るさ・素直さ等)、主体性、粘り強さ、チームワーク力などを育成することは困難です。
もっとも重要な事は、若手人材である彼ら自身の変容を促す育成プロセスを伴った手法を導入することなのです。
そのためには、知識や理屈ではなく現実的な気づき、体験を伴った次の要素が重要になります。
1.現実的にできることと、できないことを客観的に理解すること
2.コミュニケーション技術ではなく、信頼構築と他者視点の本質を理解し、自分に足りないものを認識すること
3.組織やチームの価値を理解し、チームで活きる行動原理を理解すること
これらを学ぶ対象は、今となっては若手人材に限ったことではないかもしれません。
ですが、企業で働く組織人(組織でパフォーマンスを発揮する人材)としてまず、上記を深く認識、理解した上で、組織的なOJTによって能力を高めていく取り組みが必須なのです。それなしに組織で活躍できる人材は育たないと言っても過言ではないと思います。
引き続き、このテーマについて皆さまと共に学びを深めたいと考えています。
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2015.07.06
2015.07.15
株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事
富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。