3月31日Googleの急上昇検索ワードのトップに「おもちゃのカンヅメ 中身」が輝いた。子供の頃からの夢を壊してもいいという覚悟で、私も検索してみた。そうしたら・・・。
今週、「おもちゃのカンヅメ」が話題になったのには理由がある。朝日放送の人気番組「シルシルミシル」の特集で、森永製菓のお菓子が取り上げられたからだ。その中で、森永製菓の歴史をすべて知る資料部のトップでさえ、チョコボールの名物懸賞である「おもちゃのカンヅメ」の中身は、知ることができない。そんな、「おもちゃのカンヅメ」の中身は、トップシークレット中のトップシークレットだと放送されたからだ。
それを見ていた視聴者がネットに飛びつくのは当然。大人は夢がないなぁと思いながらも、例に漏れず「おもちゃのカンヅメ 中身」と検索を実行してみた。
すると、びっくり・・・・。
Googleで「おもちゃのカンヅメ 中身」と検索すると、日本語のページで 約 61,900 件がひっかかる。その上位のほとんどは、当てた「おもちゃのカンヅメ」の中身を公開しているブログだったりするのだ。ネットユーザーにとっては、トップシークレットでも何でもない状況になっている。
ここからは、閲覧注意である。子供の頃からの夢を、頑なに壊したくないというヒトは、クリックをお薦めしない。
しかし、誘惑に駆られて見てしまっても大丈夫。そこにあるのは、森永製菓からの淡い願いが、一方的にぶち壊されているひどい状況があるわけではない。
Googleの検索で上位に位置するのは、、、
キョロちゃんグッズ おもちゃの缶詰大図鑑
http://kyorochan.seesaa.net/category/2119329-1.html
これがおもちゃのカンヅメの中身だ
http://www.geocities.co.jp/Technopolis/8902/ph_cbk.htm
http://www.geocities.co.jp/Technopolis/8902/ph_cbm.htm
おもちゃのカンヅメ大公開
http://matome.naver.jp/odai/2126379301452683301
こうして『おもちゃのカンヅメ』の中身を公開する人々には、共通した流儀がある。
① 当てて届いたことを喜々として伝えている。
② 中身については子供だましと言いながらも誉めている。
③ 何よりも「缶そのもの」を大写しにしている。
なぜ、そうなるのか・・・。
それは、シークレットであることを暴くことが目的ではなく、
当たった歓びを見る人達とシェアすることを目的にしているからである。
「チョコボール愛」なるものが根底にあって、どの公開ブログも、森永製菓にとっては、良いプロモーションになっている。中身の詳細のことよりも、「おもちゃのカンヅメを手に入れて、それを公開している」姿勢に連帯感が生まれている。「おもちゃのカンヅメ」というプレゼント企画そのものがブランドになっているのだ。
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有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役
昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。