『INSIGHT NOW!』勉強会のなかから、インキュベーション事業を行うPE&HR株式会社が開催した会の特別レポートです。本勉強会では、特別講師として、投資先のなかでも、成長著しい注目のベンチャー起業家4名が招聘されました。「ベンチャー企業の生成と発展」のメカニズムを解明し、『起業の本質』に迫った当日の内容から、PE&HR社にレポートいただき、読者の皆さんに公開いたします。
初年度から黒字で経営をしてきたという。しかし、下請け型・受託型のビジネスに課題を感じていた。
「何とか食べていくことはできました。しかし、大きな会社の受託仕事では、自分の仕事ができていないんですね。お客様が右といえば、右に走るし、左といえば、左に走る。自主的なビジネスの展開が難しい。どんなに良い商品をつくったとしても、商品の著作権や知財はお客様に渡さなければならないというのが受託の悲哀で、後には何も残りませんでした。ですから、自社オリジナルなものをやっていきたいという想いが強くありました。」
森氏は、どうやったら良いセールスプロモーションができるのかと考え続けていた。動画を活用して、よりリッチな表現力で、インタラクティブで、One to Oneで、そしてインパクトのあるスマートなデザインのものを求めていた。One to Oneにしていくには、システム化をしていかなければいけないので、システム開発という技術力も必要になってくると強く感じていた。一方、永田氏はどうだったのだろうか。
■表現力と顧客基盤のシナジー
永田氏は、2003年にスマートイメージという会社を立ち上げた。
リクルートに入社し、メディアファクトリーというコンテンツ制作会社の立ち上げメンバーとして出向し、漫画やカードゲームなど様々なプロジェクトを経験した。30歳で独立し、共同でワークスコーポレーションという雑誌社を設立し、「CGワールド」や「DTPワールド」の編集長を務めた後、2003年にスマートイメージを設立した。
2次元の漫画を3D化する権利を作家と結び、CGにして動かして、CGアイドルとして売り出す仕事なども手掛けていた。
講座では、参考として永田氏が手がけた作品や書籍が紹介された。
(参考:永田豊志氏の書籍
http://bookzenkan.com/products/list.php?category_id=52)
「モーションキャプチャーを使って製作されたのですが、10年前にここまで出来るのは少なかった。ただ、BtoCのビジネスは結構博打みたいなものがあって、例えば、CGアイドルが100人いたとしたら、ほんとに売れるのはリアルと同じで1人か2人。永田が手掛けた『テライユキ』はもっとも売れたCGアイドルの一人です。それでも事業としては苦戦をしていた。永田としては、コンテンツづくりや表現力については自信を持っていたので、何とかBtoB分野に使えないかと考えていました。」
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