「すき家」の店舗数が「吉野家」を抜いて牛丼チェーンのトップに躍り出た。牛丼競争は、デフレの時代の象徴として騒がれる。プライシング、サプライチェーン・・・ビジネスのあり方を探る小難しい話は多いが、どうもその検証話からは「肉感ある」正しい判断が見えてこない。
格安ジーンズを試着して「これがいいや」ではなく、「これでいいや」とみんなが感じた瞬間にデフレのスパイラルは加速する。庶民の「これでいいや」は、いい加減である。「肉感」と「価格」のバランスを、感覚でしか捉えない。テレビやマス広告が、それを煽る。確かな判断は、ますます「これでいいや」になる。みんなが「これでいいや」と思い続けると、、、みんなの働き具合も「これでいいや」な具合になる。それが、いちばん怖い。デフレの行き先とは、個人の総生産を下げ、国力を低下させる。
デフレ時代に必要なメディアの仕事は、みんなの「これでいいや」のスパイラルに歯止めをかけるようなジャーナリズムである。
花森安治さんが、生きていたら・・・このデフレをどう斬っていたのだろう・・・。
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有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役
昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。