相手に影響を与えるための具体的な「働きかけ方」のことを 「影響方略」 (Influence tactics、Influence strategy) と呼びます。
そして、容疑者が筋金入りのワルの場合、
「さっさと吐かないと痛い目にあうよ」
といった単なる脅かしでは通用しないことが
わかっているジャック・バウワーは、
周囲の制止を振り切り、強引な体罰を与え続けますね。
相手が自白するまで。
[第三者から罰が与えられることを指摘する]
母親が、電車内で騒ぐ子供に対し、
「ほかの人に怒られるよ」
というのはこれ。
会社であれば、
「この仕事に失敗したら、社長がどんなに怒ると思う?」
などと、より権威のある、立場の強い存在からの罰を
ほのめかすものです。
自分に罰を与えるだけのパワーがない場合に
有効な影響方略ですが、なんとも陰険なやり方ですね。
[受け手が与え手にかけた迷惑を思い出させる]
過去において、
受け手が与え手に与えた迷惑を思い出させ、
「罪の意識」
を感じさせることによって、従わせようとするもの。
これは、受け手に「負い目」を感じさせることが、
「罰」
を与えていることに等しいと考えられます。
ただ、相手によっては、
「過去のことなんか持ち出して・・・」
と逆に反発を招く可能性があります。
また、
「過去は過去、今は今でしょ」
と開き直る人には効果が減少します。
以上ご紹介した「罰影響力」を使った4つの影響方略は、
基本的に、人のネガティブな感情を突くものですから、
他に方法はない時以外は、利用しないほうがよさそうです。
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2007.09.12
2007.09.14
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。