不況と競争の激化により、教育業界…中でも学習塾の大幅値下げが目立つようになってきました。 安い料金でサービスを受けられることは良いことですが、安さには必ず安くできる根拠があります。 根拠を見落とすと、最終的に後悔するのは、顧客自身です。
ただ、値段が下がるからと言って汎用品と同じように素直に喜び、素直に商品・サービスの提供を受け入れてはいけない、ということだけは、塾を選ぶ人は知っておかなければいけないことです。
加えて「あっちの塾はこんなに安かったのに、お宅の塾はなんでそんなにするの!」という迫り方を過剰にしてはいけません。
講師によって、サービスの質が全然異なるわけですから、単純比較はできませんので。
※高い講師の年収は数千万ですが、アルバイトの学生講師は…と考えれば、すぐに分かるのではないでしょうか。プロ講師でも、年収数百万かそれ以下という方が少なからずいます。
一つだけ蛇足ですが加えておきます。
戦略的に、一定の期間だけ料金を安くすることはあります(Z会はほとんどしませんが)。
たとえば夏期講習を無料にし、秋以降の受講につなげる、とかですね。
戦略による値下げは、「それ以上の見返り」を期待して、のことですので、企業の収支構造そのものとは直接的に影響はしあいませんね。
◆教育業界の平均給与は、各業種と比較するとやや低いということ。
あくまで業種の比較ですが、一般に、教育業界に勤める正社員の給与は低いとされています。
この「一般」という言葉の使い方は、「一般に、銀行や保険業界、商社は高い」とされているくらいの「一般」と思っていただければ。
※もちろん僕が教育業界を選んでいるのは、給与だけではない理由がいっぱいあるからなのですけど。
そんな業界で提供するサービスの料金がガクンと下がる…
ここからどのようなことが起きるか、推測は皆さんにお任せします。
そしてもう1つ。一番大切なことかもしれません。
◆結局自分が「教えられる」内容・時間・個別対応度…に比例して費用はかかる。じゃあ、費用を安くする本質的な方法は?
質が良い先生にマンツーマンで懇切丁寧に長時間教えられる…
それは理想かもしれませんが、これで安くなることなんてありません。
常識的に考えればわかりますよね。
費用を抑えること、を第一優先にするなら、簡単です。
自ら学ぶ領域を増やせばいいんです。
問題集と参考書の使用、そして普段の学校の勉強だけで志望校に合格できれば、こんなに安く済むことはありません。
ただ、この勉強法だけだと自らの解答内容にチェック機能が働かないから、せめて「自分の立つ位置・能力のチェックは最低限働かせておきたい」のであれば、通信教育です。(Z会をよろしくお願いしますね。笑)
次のページ自ら学ぶ力を培えば、費用が安い学習手段で乗り越えられる...
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2009.11.11
2009.11.15