「ロイヤル顧客(ファン顧客)」を増やす2つのポイント

2009.10.24

営業・マーケティング

「ロイヤル顧客(ファン顧客)」を増やす2つのポイント

松尾 順
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

CRM(Customer Relationship Management)とは、 端的には、 「非顧客(潜在顧客)」 から 「ロイヤル顧客」 へと変換していくプロセス(獲得⇒育成⇒維持)を 適切にコントロールすることだと言えます。

「『つっこ飯』まいります!」

とスタッフが大声で宣言。

客の目の前で、
イクラを丼にどんどん盛っていく。

盛られるイクラの量は300グラム。
原価率は60%を超えるようです。

山盛りイクラの迫力に客は驚き、
周囲のお客さんも次々と注文して
しまうとのこと。

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2.アイコンタクト

アイコンタクトの核となるのは、

「おもてなしの心」

です。

まず大事なのは、
お客さんを「個」として認識すること。

常連さんなら、
ちゃんと名前で呼びかける。

「松尾さん、いつもありがとうございます!」

たったこれだけの言葉が、
客にとってどんなにうれしいか!
(逆だとガッカリ)

不思議なことに、常連でなくても

「いつもありがとうございます」

と言われると、

(いつもじゃないけど・・・)

と内心思いつつも、なぜか心地よいのです。

そして、もちろん実際の会話においては、
目線をきちんと合わせて、お客さんの話を
聴くことを大切にする。

これは当たり前のことのようですが、
現実には、決まり文句をロボットのように
繰り返すだけのスタッフ、目線を合わせず、
客の言葉をなにげに聞き流す無礼千万な
スタッフがあちこちのお店にいますよね。

この「アイコンタクト」の考え方は、
リアルな顧客接点においてのみの話では
ありません。

顔が見えない、電話でのやりとりを行う
コールセンターや、非同期のコミュニケーション
であるWebサイトやダイレクトメール(eメール)
においても重要です。

Webサイトやメールを通じても、
この企業には、おもてなしの心が感じられ、
個客(の違い)を識別しており、
カスタマイズされた適切なやりとりができる
という感覚をお客さんに与える必要があるのです。

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片平氏によれば、

「驚き」と「アイコンタクト」

によって、

「ちょっとうれしい」

という感情がお客さんに湧きあがる。

その結果、当該製品・サービスに対する
好意的なブランドイメージが形成されます。

そして、この好意的な
ブランドイメージを持つことにより、

「優良顧客」

「ロイヤル顧客」

へと進化するというわけです。

なお、片平氏は、
「ロイヤル顧客」と同じ意味で

「ファン顧客」

という表現を用いています。

ブランドの視点を加味するなら、

「ファン顧客」

という表現のほうが、
わかりやすいかもしれませんね。

*片平氏の話は以下の基調講演を元にしています。

 SPSS DIRECTIONS Japan 209

『巨大顧客データベースと絆づくり:顧客の心を読み、
 ブランドの心を伝える』

 丸の内ブランドフォーラム代表 片平秀貴氏

*札幌市の居酒屋「はちきょう」の事例は、
 日経MJの記事(2009/10/23)が出所です。

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有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。

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