「3年で3割が離職」という現況に対し、雇用組織側が意識せねばならない観点を3つ取り上げ考察する
そして忘れてはならないのは、
この組織は、働く1人1人とともに、価値と目的をきちんと共有化していきたいという「姿勢」を示すことです。
ヒトを根付かせ、人財として成長させていくには、
これら4つの要件に手を打ち、循環させてこそと感じます。
すなわち、「個の意識」が変われば、その「組織文化」は変わる。
そして、その組織文化は、新しい「制度や施策」を生み出す。
そして、その制度・施策は、「個の意識」をさらに変えていく。
同時にその間、個と組織は、価値や目的の共有化を進め、深めていく。
ヒトが浮気性にどんどん流動していく、
そのやっかいな問題を解決するには、即効性のある妙策はなく、
実に地味で、中期的・継続的な手配りがあるのみではないでしょうか。
<補足>ヒトをないがしろにする組織の構図
さて、最後に補足です。
世の中には、ヒトを大事にしない組織も多いようで、
下の図のような構造になっている企業も少なからず存在します。
つまり、
その組織の主目線は、売上・利益にあり、
その数値越しに、株主と顧客がいます。
そして、個々の働き手のマインド醸成などには関心を示すことなく、
働き手の能力のみを、売上・利益創出のための部品か何かととらえる。
そして個々の働き手の目線は、目先の成果目標に向かされる
・・・そんな組織です。
多少、いじわるな見方ですが、
実際このような構図になってしまっている組織は多いものです。
さて、次回は、
「人財はリテンション(保持)からボンディング(絆化)へ」
について書きます。
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【3景】人財の離職と根付きの問題
2007.09.19
2007.09.08
2007.09.01
キャリア・ポートレート コンサルティング 代表
人財教育コンサルタント・概念工作家。 『プロフェッショナルシップ研修』(一個のプロとしての意識基盤をつくる教育プログラム)はじめ「コンセプチュアル思考研修」、管理職研修、キャリア開発研修などのジャンルで企業内研修を行なう。「働くこと・仕事」の本質をつかむ哲学的なアプローチを志向している。