金融不況をきっかけに大きく変化した消費者の意識。今何が必要とされ、何が必要とされていないのか。東急ハンズやAZスーパーなど、販売の現場の動きから分析する。[郷好文,Business Media 誠]
消費ダダイズムからの教訓
金融恐慌の市場崩壊で地獄を見た消費者は、すっかり素面(しらふ)となり大人になった。売り手主導の商品・サービスに驚かされたフリをして、消費をすることに飽きてしまった。売り手のコンセプトはウザイ。何にも期待していない。
ヤバい時代になったと思うが、光がないわけではない。ダダイズムは“破壊”だけではなく、“創造”の起点でもある。ダダの運動からシュールレアリスムや1960年代のコンテンポラリーアートが生まれた。消費ダダイズムも、今までの売り手主体のビジネスを壊し、“真の消費者主権“のビジネスへと向かうための過程なのかもしれない。
渋谷東急ハンズは生活素材のセレクトに転換し、買い手をうながす。AZスーパーは消費者目線で便利さを広げて、巨大コンビ二に徹する。消費者をもう一度主役にしてみよう。業態転換をするなら今しかないし、せずに貫く決断をするのも今しかない。
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クリエイター作品販売:「utte(うって)」
ギャラリー&スペース:「アートマルシェ神田」
著書:『ナレッジ・ダイナミクス』(工業調査会)、『21世紀の医療経営』(薬事日報社)、『顧客視点の成長シナリオ』(ファーストプレス)
印刷業界誌:『プリバリ[印]』
ブログ:「マーケティング・ブレイン」
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