目薬発売100周年のロート製薬。同社が展開する様々な社会貢献とキャンペーン。目玉はX JAPANのTOSHIが歌うキャンペーンソング。そのコラボレーションはCSRとマーケティングのお手本のような展開である。
同社の取り組みにおいては、社内的な効果も見逃すことができない。
単体で1200人を超える社員を抱えるロート製薬が、全社社員旅行を開催した。同社の公開情報ではないが、実はTOSHIのBlogにその記述がある。
<暑い沖縄熱いロート製薬の皆さん>
http://ameblo.jp/blog-toshi/entry-10293631373.html
<昨日、ロート製薬の全社員が集う創立110周年記念ツアーイン沖縄のスペシャルイベントでのシークレットライブのために沖縄入りしました><夜の特設ステージでのコンサートはホントにもの凄すぎるほど盛り上がって、最高でした!><「大切なもの」の大合唱はホントに感動だった><ロート製薬さんのルックネクストキャンペーンCMで「大切なもの」がテーマソングとしてオンエアされてますが、山田会長、吉野社長はじめホントに素敵なハートフルな熱いそして若さあふれる会社。楽しく感動的な沖縄の激しい熱い夜でした><ロート製薬の皆さん、ありがとうございました>。
全社員を沖縄に集結させ、TOSHIを呼んでライブをさせ、活動のテーマソングを全員で大合唱させる。なんという一体感醸成。
社会貢献活動を本社が企画し展開するも、末端の社員は全く関与しなかったり、あまつさえ何をやっているか知らなかったりということも少なくない。ロート製薬の社員は大合唱の熱狂の中にも、自社の活動を深く意識したに違いない。
実のある貢献活動、それを支える収益化のしくみ、末端の社員までの浸透策。ロート製薬の取り組みは、1粒で3度オイシイ、グッドスパイラルを創り出すしくみであるといえる。
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2009.02.10
2015.01.26
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。