「INSIGHT NOW!」のビジョナリーとしても活躍中の小倉広さん。 その書籍の内容から、考え方を一部紹介します。
会社理念に深く共感し、「考え方を学ばなきゃ」と、先月今月と全著書を拝読した、小倉広さん。
http://www.insightnow.jp/profile/11825
#フェイスホールディングスの代表取締役社長です。
http://www.faith-h.net/
書籍を読んで益々素晴らしい方だと思うようになりました。
とくに『ビジョナリーカンパニーへの教科書』、傑作です。
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本著の中にもありますが、彼が一貫して主張していることの1つに
「リーダーは、矛盾の解決、そして矛盾の創造と解消のステップへ進むべき」
という論があります。
つまり、トップは矛盾することを言って当たり前。
簡単に言えば「今まで2週間でやっていた制作物を1週間で作れ。質は落とすな」という命令をして「当然」との立場に立ちます。
この矛盾を「解決」するのがリーダーの役割、だと。
次に、リーダーは「矛盾の創造と解消」を図るべきだ、と。
つまり、部下に矛盾を創造し、その解消を(チーム一丸となって)図るわけですね。
これができると経営者の資質たるマネジメントが身につく、と。
新鮮、かつ、大変頷ける考え方でした。
確かにトップの矛盾に対し、できない、とばかりいうリーダー職は、現場を率いるリーダー職の資質が身についているとは思えませんから、トップは矛盾を作り出し続けるものなんだ、という考え方を受け入れるべきですね。
一方で、この考えには前提もあります(小倉さんが語っているわけではありませんが)。
それは、トップが何よりも従業員を愛し、従業員の幸せを考えていることです。
小倉さんと2回ほどお会いさせていただきましたが、彼にはこの姿勢がにじみでていましたから、彼自身が「矛盾の創造」を部下の取締クラスに求めても、彼らはついていけるわけです。
そして、取締クラスはその姿勢をさらに部下へ伝え…という「トップの分身」が次々と生まれる連鎖ができ、彼の会社が標榜する「理念型経営」が達成できるわけですね。
トップが自分だけのことを考え、「矛盾の創造」をしてもただのワガママです。アタリマエですよね。
一方で、トップは変わらない、変えれないわけですから、トップが自分だけのことを考える場合は、トップが創造した矛盾をリーダーが解消しなくてもいいのでしょうか?
否。
トップはどんなんであろうと、矛盾を解消するよう、リーダーは動くべきだと思います。
きっとその姿勢を見た部下が、リーダーを助け、組織が強くなり、ボトムアップでトップの姿勢を変えることだってできると思うんです。
というより、トップがどうであろうと、矛盾を解消しようとしないで会社業績が悪くなっていくことを正当化してはいけないのは明らかです。
トップのせいにする、を初め、人のせいにするのは簡単です。
リーダーであれば、まずトップ、他部署のせいにせず、「自責の念」(自分にできることはなかったか?自分が達成したいと思うことに遮二無二自らの時間を投資したか?)を強く感じることが先だと思います。
そんなリーダーが、他人や他部署に求めることは、説得力もあり、味方もいっぱいでてくるでしょうからね。
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