「影響力の源」は次の6つでした。 (米国の社会心理学者、フレンチとレイヴンの説) ・賞影響力 ・罰(強制)影響力 ・正当影響力 ・専門影響力 ・参照影響力 ・情報影響力
「無意図的な影響力」
のひとつとしても、すでにご紹介しました。
私たちは、小さいころから、
親をはじめとする周囲の人々の「考え方」や「行動」を
真似ることによって、「生き方」を学んできています。
ですから、
「あのような人になりたい」
という願望が、
心の奥深く植えつけられているんじゃないかと思います。
このため、命令されたわけでもないのに、
「あこがれの人」(理想像)
のしぐさや服装を勝手に真似したりするわけです。
そしてまた、こうした尊敬や好意を抱いている人からの
依頼や指示・命令
だったら、私たちは喜んで聞きますよね。
最近、ビジネスでは
「人間力」
という言葉がキーワードになっています。
優れたビジネススキルを有しているだけでなく、
明確なビジョン、ぶれない決断力や危機対応能力、
部下育成能力、そしてまた
「人としての魅力の高さ」
を備え持つリーダーは、
あえて「賞影響力」や「罰影響力」を駆使しなくても、
「あの人のためにがんばりたい」
といった「自発的」で
高いモチベーションを部下に与えることができるからです。
[情報影響力]
これまで紹介してきた5つの影響力は、
「外的な刺激(賞、または罰を与える)」
または
「誰が言うか」
ということが影響力を左右してきました。
しかし、「情報影響力」は、語られる言葉、文字そのもの、
すなわち「内容」(コンテンツ)自体が持つ影響力です。
理路整然とした展開、様々な具体事例を挙げながらの話って、
語り手が誰であるかにかかわらず、
「なるほど、そうなんだ」
という印象を持ちますよね。
つまり、内容自体が優れていると
それだけでも高い説得力を持ちうるわけです。
実際、狂信的なカルト団体のメンバーを
その団体から脱会させる時に有効なのは、
強い「参照影響力」を持つ教祖の話の論理的矛盾を突いたり、
メンバー本人の思考や行動の不合理さを会話を通じて
自覚させるといった、
「情報影響力」
のアプローチだと聞いたことがあります。
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2007.08.21
2007.08.22
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。