Yahoo!動画+GyaO:著作権者尊重NO.1映像配信プラットフォームを目指す(2)

2009.04.23

経営・マネジメント

Yahoo!動画+GyaO:著作権者尊重NO.1映像配信プラットフォームを目指す(2)

ITmedia ビジネスオンライン
“ニュースを考える、ビジネスモデルを知る” ITmedia 編集部

ヤフーは4月7日、USENの100%子会社であるGyaOの株式の51%を譲り受け、2009年秋から「Yahoo!動画」と「GyaO」の両サービスを統合させると発表した。井上雅博ヤフー社長と宇野康秀USEN社長が出席した会見の模様を詳しくお伝えする。 [堀内彰宏,Business Media 誠]

Yahoo!動画(左)、GyaO(右)

――統合後は広告モデルと課金モデルのどちらが中心になるのでしょうか?

井上 我々はプラットフォームという考え方をしているので、有料のモデルと広告で無料でやるモデルは両方残します。「どのビジネスモデルで動画を配信するのか」という判断は、コンテンツをお持ちの権利者の皆さんがコンテンツごとに「どういう形なら配信するよ」「こういう形でビジネスにしたい」というお考えに基本的には従います。

 そのためプラットフォームとしては、「すべて(の要望)に対応できるような用意をしておく」というのが基本的な考え方です。ですから、例えば「8割は広告モデルで2割は課金モデルにしたい」といった、こちら側からの目論見というのは特にありません。

――プラットフォームの開放に関して、どういった具体的なイメージを持たれていますか?

井上 その辺についてはまだよく考えていません。ただ、動画を主目的としているサイトだけではなく、「いろんなコンテンツなりサービスの一部に動画のコンテンツを使いたい」というニーズが世の中にはいっぱいあるのではないかと思っています。

 我々としてはこれで「ほぼ最大規模の動画配信のプラットフォームが作れる」ということで、動画配信のプラットフォームをそれぞれのサービス会社さんが自前で作られるよりは、規模の経済で「うちのプラットフォームを使って配信する方が、早いし、安いし、課金の仕組みも揃っている、広告を入れる仕組みも揃っている」ということで広くお使いいただくことを、オープン化の流れの中で目指していくといいのではないかと思っています。
                                                             
                                                         

――GyaO NEXTは今後どういった形になっていくのでしょうか?

宇野 GyaO NEXTはセットトップ※型のVOD(ビデオオンデマンド)サービスということで、現在提供しているGyaOの(無料の動画配信)サービスと別のものと考えています。現在のビジネスモデルとはまったく違う、月額固定の有料型サービスということもありまして、引き続きUSENとしてユーザーの拡大に向けて進めていきたいと思っています。「将来的に(ヤフーと)一緒に何か出来るか、とご相談させていただく時が来るかな」とは想定していますが、いったんは別の事業としてUSENとしてやっていきます。

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