マズローの「自己実現欲求」の先にあるもの

2009.04.20

営業・マーケティング

マズローの「自己実現欲求」の先にあるもの

松尾 順
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

このメルマガ・ブログをお読みの方なら、 「マズローの欲求階層説」 はよくご存知でしょう。 (これまでも、何度か簡単にご紹介しましたし) マズローは、人の欲求は以下の5段階からなるという 考え方を示しました。

もちろん、シニア層に限らず、
主婦を含むあらゆる階層が「学び」に
貪欲になりつつありますよね。

・「善」の欲求

人のために役立ちたい、
善いことをしたいという欲求。

先日の記事でご説明した、

「フィールグッド・マーケティング」

の根底にあるのがこの善の欲求です。

マズローが、トランスパーソナル=自己を超える、
すなわち自己超越欲求と呼んだものがこれに
該当します。

自己実現を果たした、つまり「個」としての自分が
確立できた時、多くの人が次に向かうのが社会貢献
ですよね。

・「美」の欲求

美しいものを愛でるというのは、
人の最も根源的な欲求の一つなのかも知れません。

アウシュビッツの収容所から生還を果たした心理学者、
ヴィクトール・フランクルは、明日はガス室送りかも
しれないという極限状態にある人々さえ、収容所から
見る夕日の美しさを讃えていた風景に感銘を受けたこと
を手記に書いています。

さて、「美」は、大量生産・大量消費型商品においては、
これまでかなり軽視されてきた要素です。

美しさにこだわると、コスト高、ひいては
高価格の原因になるからですね。

しかし、近年のデザイン家電の隆盛や、
また、優れたデザイン力を発揮してきたアップル
の飛躍的成長を見ると、消費者はますます、

「デザインの美しさ」

を選好要因の一つとして重視するようになっています。

結局のところ、人の感性に訴えかけ、
人を感動させるパワーを持っているのは、

「美」

ですよね。

以上、真・善・美の欲求について
簡単にご説明しました。

これからの商品開発においては、

「真・善・美の欲求」

をいかにくすぐることができるかが、
ヒットするかどうかの分かれ目だと思うのですが、
いかがでしょうか?

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松尾 順

有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。

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