「草食系」「肉食系」という言葉を聞いたことがある人も多いだろう。恋愛に受け身な「草食系」、積極的な「肉食系」。ある保険会社の調査によると、求めるタイプのミスマッチによって、恋愛への道が険しいことが明らかに。[山崎元,Business Media 誠]
恋愛には積極さが有利
結婚への意図的な努力である「婚活」はどの程度行われているのかというと、男女を合わせた全体を見ると12%が現在婚活中だという(母数は「今後結婚したいと思っている」人。調査対象の81.8%)。これ以外に、69.8%の人が、現在婚活中ではないが結婚したいと思っている。かわいそうな感じがするのは、「結婚できないかもしれないという不安の有無」という調査項目で、全体の91.9%が「不安がある+やや不安がある+あまり不安はないが、多少の不安がある」を選択している。恋愛、結婚を仲介するサービスには大きなビジネスチャンスがありそうだ。
「不安はない」ときっぱり答えているのは男性草食系では7.4%に過ぎない。他方、男性でも肉食系は19.8%が「不安はない」と回答した。
ここで紹介したほかにも面白いデータがあるので、是非、調査結果を見てほしいが、端的に言えるのは、肉食系、つまり恋愛に積極的であることの有利さだ。
例えば男性肉食系の有効恋愛求人倍率は、対女性草食系で3.60倍、対女性肉食系で1.60倍だ。人生が変わるというと大げさだが、「ダメモト」でもいいから、一歩踏み出して意思表示することで道が開ける確率がぐっと向上する。人生が変わるというと大げさだが、「ダメモト」でもいいから、一歩踏み出して意思表示することで道が開ける確率がぐっと向上する。
恋愛の心得は同時にセールスのコツ
筆者には草食系の男女に恋愛の手ほどきをするだけの知識も経験も(度胸も)ないので、最近のベストセラーをご紹介する。
渡辺淳一さんの『欲情の作法』(幻冬舎)には具体的なアドバイスが多々書かれている。要点をかいつまんでいうと、まず男性は、基本的にふられやすい役回りなので「二兎を追うな」ではなく、「四兎も五兎も追う」くらいが、精神的に余裕もでるしちょうど良く、大いに女性に興味を持ち、マメにアプローチを試みるべしと恋愛の大家は説く。しかし男女の生理的な感性は異なるので、男性は熱心であってもいいが「強引」であってはいけないとつづっている。
具体的な手法や心理の機微は、渡辺先生の本を読んでいただくしかないが、ついでだから、この本の「男性」と「女性」(女性が読んでも面白い本だが、男性の立場から書かれている)を、「営業マン」と「顧客」に置き換えても読んでみるといい。恋愛の心得が、同時にセールスのコツにもなっていることが分かる。40代以降の独身諸氏にも、大いに役立つはずだ。
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