ここで取り上げるノルマとは「感謝の法則を見つける」ことです。社会人の先輩として、社会に旅立った新人達にビジネスパーソンとしての「やり甲斐」や「希望」を見つける手伝いをしてあげてください。
(1)の質問によって、感謝されるために自分がとった行動を再確認することができます。新人はメンターに話すことで、お客様に感謝される行動を自分で理解することができます。メンターは、新人がお客様に感謝される行動パターンを見つけるサポートをしてあげてください。
(2)はコミュニケーションスキルの中でも重視されるスキルの一つである「承認のスキル」です。純粋な承認とは、ありのままを伝えることです。褒めたり、賞賛することとは違います。
新人 「両手に荷物を持っていたお客様の荷物を持ってあげて、ドアを開けてあげたら、ありがとうと言われました」
メンター 「お客様の荷物を持ってあげて、ドアを開けてあげると感謝されるんだ。なるほどね」
ここではメンターは新人の言ったことを、言葉を変えて繰り返しただけです。褒めたりもせずに、事実をそのまま伝えただけです。一見省略しても構わないように思えるかもしれませんが、メンターからストレート教わるのではなく、自分の体験を通して自分自身で気づいたほうが、その後の定着率は高いものとなります。
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(3)感謝されて、どんな感じがしたかを訊く
(4)メンターのお客様からの「ありがとう」の体験を話す
趣味も価値観もまったく違う新人とのぎこちないコミュニケーションの中で、毎日は無理でも時には(3)や(4)もいいでしょう。
他人の「ありがとう」に無感覚なのは新人に限ったことではありません。毎日の業務に忙殺されているメンターも忘れていた感情を思い出すことになるかもしれません。
自分の部下や後輩(プロテジェ)がお客様に「ありがとう」と言われて、嬉しくない人はいないでしょう。まるで、子供扱いと思うかもしれませんが、子供なんですから。
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これは、ノルマとは言っても他人と競うようなものではありません。自分の成功体験を同期の新人同士でシェアするのもいいでしょう。
感謝されるのが得意な人もいれば不得意な人もいるでしょうが、これで優劣をつけることは厳禁です。ここで、同期の仲間と競うことを学ばせるのはやめてください。
●「ありがとう」と言われるのは当然のことではない。
●感謝される仕事をしていることを誇りに思える
こんなことを新人の皆さんがシェアできる場をつくってください。
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飲みニケーションの席で、新入社員に「なぜ、働くのか?」と訊いたら、どれくらいの人数が「おカネのためです」と答えるでしょうか。
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