ここで取り上げるノルマとは「感謝の法則を見つける」ことです。社会人の先輩として、社会に旅立った新人達にビジネスパーソンとしての「やり甲斐」や「希望」を見つける手伝いをしてあげてください。
内定を取り消した53人の学生に迷惑料として一人100万円を支払って話題になったマンション分譲大手の日本綜合地所が、新年度を迎えることなく2月に経営破綻しました。また、繊維大手のセーレンは4月1日の入社式直後、グループの新入社員101人のうち7割にあたる72人に約半年間の自宅待機を言い渡しました。
いきなり不安定な雇用環境に置かれたこともあってか、今年の新入社員は、会社の上司や先輩たちとの飲みニケーションには参加するのが当然と考えている人が例年にも増して多いようです。
大量採用の期待の高まる売り手市場だった一年前に意気揚々と就職活動に臨んだ彼(彼女)らが、一年後の激変に何とか彼らなりに適応しようとする姿に、どこか中年サラリーマンに似た悲哀を感じます。
格差拡大が進む時代に、社会に出たばかりの若者に悲哀を感じなければいけないなんて・・・やり切れない気持ちになります。
今回は、以前投稿した『新入社員にノルマを課す』の続編です。
「ノルマ」というとサラリーマンの悲哀を連想しがちですが、タイトルが示すように楽しくて、しかも、もしかしたらハッピーな気分になれるかもしれないノルマを提案します。
il||li
お客様に1日10回「ありがとう」と言ってもらう
これが、今回新人に課すノルマです。10回くらいなら容易な、お客様と接する機会が多い職場では、多少困難なくらいに回数を増やしてください。
数値目標として掲げることで、新人は「ありがとう」を意識することになります。しかし、ノルマ導入の狙いはそれだけではありません。
●他人に「ありがとう」と言ってもらうことは難しい
●「ありがとう」と言ってもらうと嬉しくなる
●「ありがとう」と言ってもらえる仕事をしている
このノルマは、今までは他人に「ありがとう」と言われても無反応だった若者に上記のことを感じてもらうことが目的です。
お客様から「ありがとう」と言われることを意識することで、自分自身も「ありがとう」と言う回数が増えます。
感謝すること、あるいは感謝されることを大切に思う社員に一日でも早く育ててください。
il||li
この目的を果たすために、上司や先輩(以後、本文中メンターと呼ぶ)にやってもらいたいことが2つあります。何かと多忙なメンターであっても、この2つだけは絶対にやってください。
(1)どうやったら感謝されたのかを訊く
(2)キミの取った行動が感謝されたことを伝える
次のページil||li
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら