大阪、お笑いの「ウィンブルドン化現象」

2009.03.11

ライフ・ソーシャル

大阪、お笑いの「ウィンブルドン化現象」

弓削 徹

2008年末に行われたM-1グランプリで、ノンスタイルが優勝しました。この優勝者でよかったのか、という議論が出たのはM-1史上初だそうです。

これは、ウィンブルドンテニスコートは英国にあり、世界レベルのプレーヤーが目指すテニス大会はそこで行われますが、出場する有力選手にイギリス人はいない、ということから、さまざまな分野の空洞化の比喩に用いられる言葉です。

「空洞化」といえば、ビジネスの本場だったはずの大阪は経済の停滞が深刻であるといわれています。その理由は、どの地方にもつきまとう東京一極集中のあおりも大きいでしょうが、犯罪リスクが大きいことや遵法精神の欠如がビジネスに影を落としているのです。

それでも、吉本という企業体自身は多角化を重ね、さまざまなイベント、商業施設のプロデュースや出資を試み、東京支社も廃校になった校舎をリサイクルするというフリースタイルさを見せ、その屏風をますます広げていく。大阪出身でありながら、吉本興業さんは全国区の企業として君臨していくのでありました。

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