竹林氏の『顧客を動かす!インタビュー営業術』を拝読して、インタビュー営業術と交渉術との共通項に打たれた。自らの経験から学んだ三原則とは?・・・前編は「第一の原則」から。
レターを出す相手と直に話しておくことには、レターが手元に届く確率が上がる、というプラクティカルな効用もある。郵便物にしてもEメールにしても、誰でも「迷惑メール」にはうんざりしているご時世だ。不用意にものを送り付けても、封も開けてもらえずにごみばこに投げ込まれてしまうかもしれない。事前に話をしておいて、「レターが来る」という期待を植えつけておけば、迷惑メールに紛れてしまう危険性を回避できる。
私は、交渉のアウトカムを左右する要素の90%は、この事前調査にあると思っている。相手の企業と顔を合わせて、話をするという「実践」ばかりに気をとられる人がいるが、敵を知らずにして勝つ戦はできないものだ。事前調査にたっぷり時間と労力を注ぐことが必要だ。
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交渉術
2009.01.15
2009.01.13
ダイナ・サーチ、インク 代表
ダイナ・サーチ、インク代表 https://www.dyna-search.com/jp/ 一般社団法人コア・バリュー経営協会理事 https://www.corevalue.or.jp/ 南カリフォルニア大学オペレーション・リサーチ学科修士課程修了。米国企業で経験を積んだのち、1982年に日米間のビジネス・コンサルティング会社、ダイナ・サーチ(Dyna-Search, Inc.)をカリフォルニア州ロサンゼルスに設立。米優良企業の研究を通し、日本企業の革新を支援してきた。アメリカのネット通販会社ザッポスや、規模ではなく偉大さを追求する中小企業群スモール・ジャイアンツなどの研究を踏まえ、生活者主体の時代に対応する経営革新手法として「コア・バリュー経営」を提唱。2009年以来、社員も顧客もハッピーで、生産性の高い会社を目指す志の高い経営者を対象に、コンサルティング・執筆・講演・リーダーシップ教育活動を精力的に行っている。主な著書に、『コア・バリュー・リーダーシップ』(PHPエディターズ・グループ)、『アメリカで「小さいのに偉大だ!」といわれる企業のシンプルで強い戦略』(PHP研究所)、『ザッポスの奇跡 改訂版 ~アマゾンが屈した史上最強の新経営戦略~』(廣済堂出版)、『未来企業は共に夢を見る ―コア・バリュー経営―』(東京図書出版)などがある。