「アラフォー」の宿敵は、「宿便」であるという、そんな健康の話しではない。今年の流行語大賞になった「グー」や「アラフォー」と「宿便」という言葉の力と市場性について考えたみたい。よーく考えてみると・・・流行語大賞って、そもそもあんまり価値がないなぁーって、ダメだしでもある。
「食育」「街金」「顔文字」「フリーペーパー」「メル友」「デパ地下」・・・
すべて地味なのだが、市場に定着していった過程が「宿便」と同じように、ニッチで、ビジネスの現場に密着している。
もはや「大衆」はないと言われている多様性の時代に生まれてくる新しい言葉とは、
生活スタイルの異なるニッチ=「分衆」の現場で、
日々蓄積され定着していく。
マーケティングに必要なのは「流行語大賞」ではなく、
「宿便」を代表とする「市場捻出語大賞」「市場定番語大賞」ではないだろうか。
念のため、21世紀になってからの流行語大賞を振り返っておく。
2001年・・・小泉語録
2002年・・・タマちゃん W杯
2003年・・・毒まんじゅう なんでだろ? マニフェスト
2004年・・・チョー気持ちいい
2005年・・・小泉劇場 想定内(外)
2006年・・・イナバウアー 品格
2007年・・・どげんかせんといかん ハニカミ王子
2008年・・・グ~! アラフォー
並べてみると・・・ますます、なんてことはない。
その時代の顔や現象は思い出せるが・・・ビジネスとは直結しない。
あまり語るべき事がない。あまりにテレビ的で、面白くない。
「大衆」がなくなっていく大きな市場のシフトが起きている時代に、
そもそも「流行語大賞」ってどうなのよ・・・?
「宿便」対「アラフォー」。
この言葉の対決は、間違いなく「宿便」の勝ちである。
マスではなく、ニッチな市場が捻り出す言葉の方が魅力的である。
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有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役
昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。