ようやく日本からも、正真正銘、ワールドクラスのネットサービスが生まれた。GPSとGoogleマップを使い、自分が訪れた場所にメモを残す『メモリ』。世界の見え方を変える可能性のあるサービスの本質に迫る。
家族の成長の記録が、成田に残っていく。それを公開してもいいし、非公開にすることも可能だ。非公開にして、自分の子どもたちだけが見れるようにもできる。
「子どもと家族旅行に出かけた記録がある場所にずっと残されている。30年後ぐらいにその記録を、成長した子どもがその子ども、つまり僕の孫ですね、と一緒に見る。これはちょっと鳥肌モンでしょう」
メモにして残せる文字数に制限はないという。ケータイでの入力さえ厭わなければ、長文メモを残すことも、それこそ紀行文を残すことも可能なのだ。
「今のところ想定しているのは簡単なコメントと写真をアップしてもらうことぐらい。実をいうと機能的にはいくらでも追加することはできるんです。今のシステムに落ち着くまでに、そりゃもういろんなアイデアが出てきましたから。でも、あえてやらない。全部削ぎ落としました。そしてわざとすこし不便にしています」
ユーザビリティをあえて下げることでサイトの性格をはっきりさせているのだ。不便で、使い勝手が悪いことをわかっていて、それでも何かを書き残したい。そんな人に使ってもらえるサービスがメモリである。
「全国のメモを一覧で見れないのは、ある意味不便かもしれない。でも、だからこそ自分が今いる場所のメモだけを見ることができる便利さが生まれる」
この割り切りがメモリの魅力なのだ。
「まぐまぐを立ち上げた頃は、テレホーダイ全盛期でした。夜の11時を過ぎるとアクセス数がぐわ?っと増えて、ユーザー登録がどんどん増えていったんですね。それを見て、自分たちが作ったシステムが世の中に受け入れられる喜び、システムが肯定される喜びを感じていました」
いま少しずつ会員が増え、書き込みも増えているメモリを見ながら大川氏は、まぐまぐを立ち上げた時と同じ喜びを噛み締めているという。そのまぐまぐはサービスをスタートして数年で、メルマガ配信システムとして不動のポジションを確保した。メモリがこの先、どれぐらいの期間でどのような成長を遂げるのか。日本で立ち上げられた正真正銘、世界初のネットサービスは今後、どこまで伸びていくだろうか。メモリはもしかしたらこの先、世界の人々の暮らしを変える。そんなとてつもない可能性を秘めたサービスなのだ。
~特集インタビュー
「世界初、GPS連動ケータイメモサービス・メモリがめざすもの」完~
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FMO第17弾【株式会社MemoLi】
2008.12.09
2008.12.02
2008.11.25
2008.11.18