2007.06.21
時代が求めるパーソナルブランド(1)
増田 崇行
株式会社クエストコンサルティング 代表取締役
新たなビジネスツールとして注目されている「パーソナルブランド」について考えていきます。 まずは、身近な話題から「パーソナルブランド」のドアを開きます。
このプロジェクトが成功すれば、もちろん佐藤可士和氏のパーソナルブランドはさらに高まることになる。
名刺の価値
これまでの事例のような著名人はさておき、一般のビジネスパーソンの目線でパーソナルブランドを考えてみよう。
私が独立したときのエピソードを紹介したい。
1年半前に独立して個人事業主として開業する際、ある「しかけ」をした。
一緒に独立した仲間とともに、当時、新しい事業体として法制化された「有限責任事業組合」(LLP)という組織形態を採用したのである。
当然、私の名刺には「○○LLP」という組織名が印刷される。
まずは、「このLLPって何ですか?」というところに相手の興味は注がれる。
次に私の名刺を見る人が注目することはなんだろうか?
ほとんどの人が事務所の所在地を見るのである。
当時の私どもの事務所の住所は「港区虎ノ門4丁目××」となっており、日比谷線の神谷町駅から徒歩1分の立地である。
これが結果的にしかけとなり、「よい場所に事務所をお構えですね」という反応となる。
初対面の人も既知の人も、無意識のうちに値踏みをするのだろう。
些細なことだが、外資系のコンサルティング会社に勤務していた自分にとっては、「会社の看板が外れた瞬間、周囲の自分に対する認知はどうなるのか」ということの大切さをあらためて実感した新鮮な出来事であった。
このエピソードが私のパーソナルブランドにどのような影響を与えたかについては、後日のテーマとする。
次稿では、パーソナルブランドが求められる時代背景を概観しながら、パーソナルブランドの効力について考えてみたい。
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増田 崇行
株式会社クエストコンサルティング 代表取締役
2006年5月に株式会社クエストコンサルティングを設立しました。 組織人事領域におけるプロデューサーとして、クリエーターとのコラボレーションによりユニークなサービス、ビジネスを開花させてきました。今後も「Quest for the Human Brightness」をコンセプトとして、インパクトのあるサービスを開発しご提供することで、人と組織の本質的価値の向上に貢献できたらと考えています。