ようやく日本からも、正真正銘、ワールドクラスのネットサービスが生まれた。GPSとGoogleマップを使い、自分が訪れた場所にメモを残す『メモリ』。世界の見え方を変える可能性のあるサービスの本質に迫る。
■不特定多数は相手にしない
GPSを使って位置を特定し、その場所にメモを残す。極めてシンプルなサービス・メモリなら、世界中のどこででも展開が可能だろう。
「いずれ世界中に広げたいなとは思っています。ケータイにGPS機能さえついていれば、場所を選ばず提供できるサービスですから」
すでにサービス展開を具体的に考えているエリアもあるという。海外であればGPS機能のついたケータイを持っている人たちは、ある程度限定されてくる。
「書き込まれるメモの内容にも、何らかの傾向が出る可能性はあるでしょうね。いずれにしても最初の1万メモが勝負になるのは、国内も海外も同じです。最初に書かれているメモの内容を見て、後から来た人が書き込んでいくわけですから」
世界展開を視野に入れているとはいえ、決して急ぐ様子もない。むしろ、あえてスローダウンを心がけているかのようでもある。
「この5年ぐらいの間に立ち上げられたいろいろなネットサービスとは、比べ物にならないぐらい遅いテンポですね。それでいいと思っています。メモリはこちらから使ってくださいとお願いして、使ってもらうサービスじゃないんです」
たとえ、どんなに簡単なひと言であっても、自分の心から発せられた言葉であってほしい。そういう思いの込められた言葉を残す場がメモリなのだ。
「いろんな方が好き勝手に書いてもらって全然オッケーなんですけれど、無理にお願いして書いてもらうことだけはやらない。それをやると情報のクォリティが落ちちゃうから」
シンプルといえば、極めてシンプルである。同じケータイを使ったサービスでいえば、モバゲーのような娯楽性はないし、mixiなどSNS系のような情報てんこもり感もない。あくまでも、自分が今いる場所で、ちょっと役に立つかもしれない情報だけが手に入るサービス・メモリ。では、メモリを今後、大川氏はどう展開していこうと考えているのだろうか。
▲メモリトップ画面
考え抜かれた末の必要最小限の要素が表示されるトップ画面。
とてもわかりやすく直感的に操作できる。
⇒次回「過去の自分と未来の自分が対話できる場」へ続く(全四回)
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◇インタビュー:竹林篤実/清水優太 ◇構成:竹林篤実
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FMO第17弾【株式会社MemoLi】
2008.12.09
2008.12.02
2008.11.25
2008.11.18