アメリカのバラク・オバマ大統領は選挙中、ほとんどブルーのネクタイでしたが、次期大統領に決定後は赤いネクタイを着用するようになりました。アメリカではケネディの時代から政治家のネクタイには意味があるといわれています。はてさて、そんな色のもつ意味とは?
つまり、同じ10分間でも赤い部屋の方がたくさん脈打つことになり、長く生きていた気がするということです。言い換えれば、緊張状態になるのです。
青い部屋では逆にリラックス状態になるわけです。
これを商業的に利用しているのが、赤い色を多用するファーストフード店。マクドナルドの例が顕著です。10分いても仮に15分いた気がするために、お店の滞在時間が減るのかもしれません。また血圧もほどよく高くなるため、おいしく食事ができるのです。低血圧の人は朝ごはんが食べられないと聞きますよね。
一方、青山あたりのバーにいくと、熱帯魚が泳ぐブルー基調の壁の演出など見かけます。2時間いたとしてもまだ1時間半ぐらいかと感じる。つまり、思わず長居することでお酒をたくさん注文してくれるかもしれないのです。血圧もほどよく下がるのでお酒もたくさん飲んでくれることを期待しているのでしょうか。
この実験は被験者に目隠しをしても類似した結果が得られるとのことです。つまり、光の波長によって私たちのからだの状態が変化し、結果、心理状態に影響を受けるということでしょう。
これをオバマ氏のネクタイに置き換え、推測してみましょう。
選挙中ブルーのネクタイをしているオバマ氏をみてアメリカ国民の心拍数は減少し、血圧も下がる。一方、赤いネクタイをしているマケイン氏の演説を聞いている国民の心拍数は上がり、血圧も上がる。
オバマ氏の話は冷静に、あるいは冷めた状態で聞く。マケイン氏の話は緊張して、あるいは興奮して聞く。
選挙で勝ち、赤いネクタイをしたオバマ氏の初心表明を聴く国民の心拍数は上がり、血圧も上がる。結果、緊張した状態、あるいは興奮した状態で聞いていることになります。
さて、これらが何を意味するのでしょうか。推測はそれぞれにお任せしますが、いろいろなジャーナリストのコメントなどみているとオバマ氏のスピーチは理論的な冷静さと、一方で「yes,we can」と言い続ける熱意。冷静さと情熱とのバランスのよさを称賛しているように思います。冷静さを感じさせることができたからこそ、この「yes,we can」が受け入れられたのではないかと感じます。
ただ単に情熱だけではこの苦しい状況を切り抜けるリーダーとしてはふさわしくないからです。
歴史上最悪の経済状態に見舞われているアメリカ。圧勝後のオバマ氏が身につけている赤は、国民に緊張状態を解いてはならないことを意味しているのでしょうか。これも憶測にすぎませんが、私たち人間が光の波である色から受ける影響は馬鹿にできないことを世界のトップは知っているのです。
もちろん、本当にすぐれた施策上の戦略あってのイメージ戦略でなければなりませんが・・・。
さて、みなさんの今日のネクタイの色は何色ですか?
それを見る商談相手のからだは、そして心はどんな影響を受けているのでしょうか???
なぜか今日はみんな怒りっぽいな~なんてとき、自分の胸元を気にしてみてください。赤いネクタイ・・・だったりして!
(初回2008年12月1日掲載)
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2016.01.21
2015.07.17
株式会社パーソナルデザイン 代表取締役
「自分らしさをデザインする。」をコンセプトに、独自のパーソナルアイデンティティ分析を基に業界・業種・役職に合った「自分らしさ」をスタイリスト、ヘアデザイナー、ボイストレーナー、演出家ほか各種スペシャリストとともに演出をサポートしています。ビジネスパーソンのためのパーソナルプロデューサー、が肩書きです。