企業や行政の不正問題が相次ぐ中で、訪問介護のコムスン。謝罪会見(弁明?)をテレビで見るたびに、虚しい気持ちにさせられる。はてさて、演出家がついているのか、いないのか。
記者発表のコンサルティングを請け負う身として、テレビをほとんど見ない私も問題が起きたときのニュースだけは見るようにしています。
今回の訪問介護最大手のコムスンの不正問題で、グループ会長の折口氏が連日テレビのインタビューに登場していました。
彼のインタビューの様子をみるたびに、マンション耐震偽造問題で追求を受けたヒューザの小島社長のインタビューを思い出すのです。
当初は強気の姿勢で「おれの顔が悪人に見えますか」などとカメラの前で叫んでいました。
ところが、情勢が一転して不利になってきたとき、オールバックのいかにも豪快なヘアスタイルから突然7:3の櫛で撫で付けた堅物スタイルに変えていました。
そして、メガネもわざとらしいダサいオヤジ風メガネに。。。
話し方は弱弱しく、宙を見つめる虚ろな目。
プロからみると「ああ、演出家がついたな・・・」とすぐわかります。
ただし、長年培った履歴書に値する顔の印象はそうそう変えることはできません。
さて、コムスンの折口氏もまさに同じ手法と感じます。
いつもキレイに整えていたヘアスタイルに相手の目を射るようなシャープなまなざしが印象的な方でした。
声は穏やかですが、そのなかにクールさが漂う中音です。
ところが、今回テレビの登場する折口氏のヘアスタイルは伸ばし放題でただ後ろに撫で付けているだけ。目はまるで軟膏を塗ったように潤んだ状態です。
涙がでてくるのかと思えば、まったくそのままを保っています。
虚ろな目は、宙をみつめ、インタビュアの目を直視することはほとんどありません。
危なささえ感じさせる印象にテレビの視聴者はどう感じているのか疑問に思い、たずねてみると、
「反省しているようだから、まあ様子をみてもいいのでは・・・」
「あそこまでやつれてかわいそうに・・・」
という人たちと
「まるで薬をやっていそうな印象だった」
「あんな人に介護を任せられない」
などと二つに分かれているようでした。
どちらにしても、相手の目をみず、宙を見つめて話す姿に残念ながら真実をみることはできませんでした。
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2007.06.25
2007.12.26
株式会社パーソナルデザイン 代表取締役
「自分らしさをデザインする。」をコンセプトに、独自のパーソナルアイデンティティ分析を基に業界・業種・役職に合った「自分らしさ」をスタイリスト、ヘアデザイナー、ボイストレーナー、演出家ほか各種スペシャリストとともに演出をサポートしています。ビジネスパーソンのためのパーソナルプロデューサー、が肩書きです。