私は、企画屋のはしくれでもあります。 もっと良い企画を立てたいと願い、 若いころから、企画立案のノウハウ本を読み、 各種セミナーに受講したりして必死で学んできました。 また、「発想法」についての勉強をしてきたのも、 同様の理由からです。
そして、最近になってようやく、
「良い企画を立てるために一番大切なことが何なのか」
がわかりました。
気付くの遅すぎですね・・・
しかも、わかったからといって、
良い企画が立てられるようになる、というわけじゃないし(^_^;
さて、気を取り直して良い企画を立てるコツですが、それは、
「普段から、企画のネタ、パーツをストックしておく」
ということです。
たとえば、工業・空間デザイナー、吉岡徳仁氏は、
普段から、デザインに使えそうな新しい素材をいろいろと
集めています。
そうした事前の準備があるからこそ、
斬新なアイディアも生まれますし、最適な素材を使った
すばらしいデザインができるわけです。
ただ、意外なことに、企画・発想関連の本で、
「普段から、企画のネタ、パーツをストックしておく」
ことの重要性をちゃんと書いてある本は
ほとんどありません。
(だから、私もなかなか気付かなかったかな)
おおむね、上司やクライアントから、
企画立案の依頼を受けてから企画書に落とし込むまでの
「企画業務の手順」
を説明してあるだけです。
しかし、企画業務手順は、あくまで「企画プロセス」
(企画の製造工程)にすぎません。
肝心のインプット(企画ネタ、パーツ)を入れなければ、
良いアウトプット(企画書)が出てくるはずもありません。
インプット → プロセス → アウトプット
(企画ネタ) (企画製造工程) (企画書)
企画依頼を受けてから、あわてて原材料、
すなわち、企画ネタ、パーツを集めるのは大変です。
手遅れとは言わないまでも、
良い企画に仕上がる可能性は低くなってしまうでしょう。
納期が短いですからね。
ただ、実際の企画業務が発生していない段階で、
いろんな企画ネタ、パーツをしこしこ集めてストック
しておくのは、「アウトプットを生み出すこと」を
目標としてしまうと、なかなか続かないものです。
「このネタ面白れぇ」「このネタ使えそうだ」
と純粋にネタを集めることを楽しむ、
「企画ネタ・コレクター」
となることが、必要じゃないかと思います。
なお、NECが運営するビジネス情報サイト
で最近連載されている記事、『プレゼン勝利体質』講座
(執筆者:藤木俊明氏)の第5回、
『プレゼンに強くなる実践的「冴えた企画」立て方指南』
では、企画立案のプロセスの1番目に
「インプットのストックを溜める」
が置かれています。
これは、具体的な行動としては次のようなものです。
「日常気付いたこと、思いついたこと、面白そうな話は
すべて記録してストック。」
そして、「心がけること」として、
・人的ネットワーク
・常に取材者の視点、好奇心
・ストックについては選別しない
を藤木氏は挙げています。
関心のある方、詳細は、Wisdomのビジネス・スキルのコーナー
をご覧くださいね。
ところで、よく考えてみると、
こうして毎日メルマガ&ブログを書くことは、
まさに「企画ネタをストックする作業」ですね。
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2007.06.26
2007.07.21
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。