潜在意識にとどく声!(1)

2007.06.14

組織・人材

潜在意識にとどく声!(1)

唐澤 理恵
株式会社パーソナルデザイン 代表取締役

ビジネスにおいてスピーチの原稿や話し方に気をつかうものの、声そのものがビジネスパフォーマンスに大きく影響しているとは夢にも思わなかった・・・なんてビジネスパーソンがとても多いのです。

メラビアンの法則では、視覚への情報が55%、聴覚への情報が38%。
話の内容はたった7%。

つまり、ビジネスにおけるプレゼンテーションで見た目でひきつけないと真剣に聴く気にならないということ。

そして、聴き始めても声が聞きにくかったり、眠りを誘う声だったりすると、これもプレゼンテーションにひき込まれません。

視覚にも聴覚にもひきつけられて、最後まで話を聞いてくれる。
そして、話の内容が面白かったか、そうでなかったかが決まるのです。

事前に原稿で周到な準備をしても、見た目や声に準備が整っていなければ、意味がないということでしょう。

さて、ここで注意したいことは、視覚よりも聴覚のほうが、本能的であるということです。

視覚は人間がもっとも進化しており、聴覚の方が古い感覚です。

つまり、聴覚の方が理性が働きにくいのです。

話し手の見た目は多少魅力的でなくても理性が働き、「いや、仕事だから聴こう」ということになります。

しかし、声が悪いと本能的に耳を背けてしまうのです。
昔、授業中に先生が黒板に白墨で字を書いていると、いきなり「キー」という音。思わず耳をふさぎ、鳥肌がたった覚えはありませんか。

音はとてもプリミティブに私たちの本能に働きかけます。

私たちは生まれてすぐには言葉をもちません。
おむつを取り替えて欲しいのか、オッパイがほしいのか、寝苦しいのか声で情報を両親に伝えます。

いつも一緒にいる母親は泣き声でそれを聞き分けると言います。

いつしか言葉を覚えて、私たちは声そのもののもつ力を忘れてしまっているのです。

田中角栄元首相の声が相手の心をつかんで放さないと言われたように、声には相手の潜在意識をゆさぶる力があるのです。

感性が豊かな女性は男性よりも声に敏感。
意外と男性の見た目より声に惹かれるという女性が多いのです。(つづく)

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唐澤 理恵

株式会社パーソナルデザイン 代表取締役

「自分らしさをデザインする。」をコンセプトに、独自のパーソナルアイデンティティ分析を基に業界・業種・役職に合った「自分らしさ」をスタイリスト、ヘアデザイナー、ボイストレーナー、演出家ほか各種スペシャリストとともに演出をサポートしています。ビジネスパーソンのためのパーソナルプロデューサー、が肩書きです。

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