Web2.0と騒がれている今、コマースサイトを立ち上げれば・ブログを活用すれば・・もっと売上が上がるのではないかと、希薄な知識で安易に考える経営者が増えてきている。企業の中におけるWebサイトの役割とは何なのか、今この時期に再度見直すことをお勧めする。
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連載1と2において、『日本企業にCMOは必要か』という議題を投げ掛けたが、読んで頂けただろうか。
まだ、という方は、こちらからどうぞ。
数年前まで、WebサイトはBtoB、BtoC、BtoBtoEなど、BとCとEを並び替えただけのスキームで分類されることが多かったが、インターネット回線速度の向上やモバイルの普及などによる、インフラ・プラットフォームが整備され、CGM:Consumer Generated Media(ブログやSNS、口コミサイトなど)などの新技術・新サービスが広まる現在、単純なスキームで整理することが困難になってきた。
また、お客様の購買行動、社員の営業活動などのプロセスも以前とは異なり、
①顧客の購買プロセス
②顧客セグメント毎のライフスタイル
③商品のライフサイクル
④社内のビジネスプロセス
などを考慮した上で、様々なファンクションを組み合わせ、Webの役割を見直す時期に来ていると考える。
現在、自社のビジネスにおいて主に売上や収益を上げているのは、インターネットサイト・リアル店舗・営業か、また、Web上に決済機能を設けているかの有無で分類すると、以下の図のようになる。(無断転用不可)
それぞれのカテゴリによって、Webサイトの役割や戦略は異なる。
今まで、様々なサイトを見ている中で私が一番問題視しているのは、リアルの店舗や商業施設を持っている企業がWebサイトを立ち上げる際、ターゲットとするユーザの購買行動プロセスやライフスタイルを考慮せず、戦略も無くしてサイトを構築してしまうことである。
また、販売代理店などを増やし営業部隊のみで収益を上げているような企業Webについても、ブランディングのみを重視し、社内のビジネスプロセスを無視している現状にも、問題視している。
どのようにWebの役割を明確にすべきか、という点において、一つの整理方法を記載すると、
①顧客の購買プロセスを横軸、社内の業務を縦軸に並べる。
↓
②どのようなプロセスで顧客が行動するか、その際の顧客とのコンタクトポイントはどこになるのかを整理する。
↓
③煩雑になっている業務やプロセス・コンタクトポイントが途切れている箇所、問題箇所を洗い出す
↓
④どのように改善していくべきか、そのようなファンクションを入れていくべきか検討する。
↓
⑤最終的にWebやインターネットに持たせる役割を明確にする。
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Web戦略系
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