面接官の本音・中途採用編(前篇)

2008.07.02

組織・人材

面接官の本音・中途採用編(前篇)

新田 龍
株式会社ヴィベアータ、株式会社就活総合研究所 代表取締役

人事採用担当/キャリアコンサルタント双方の視点から、中途採用面接における採用側の意図や判断ポイントについての本質を探っていきます。

企業が人材採用するとき、見極めるポイントは何なのか?

これまであまた語られてきたテーマですよね。

今回は「人事の採用担当者」と、転職サポートを行う「キャリアコンサルタント」、
双方の視点から、「面接の意図するところ」について本質を掴んでいきたいと思います。

その上で、「面接では何を判断されているのか?」「どんな準備をして臨めばいいのか?」
について解き明かしていきましょう。

【採用側の意図】

厳密にMECEではないですが、大きく分けて次の3点を見極めようとしています。

①資質があるか:
  職務経歴書通りの実績や、自社で活躍できる能力があるか
②意欲があるか:
  志望動機がしっかりしているか、職務に対して熱意があるか
③人柄はどうか:
  組織への適応力があるか、社風に合いそうか

上記のうち、①と②についてはよく語られてきたテーマですが、受ける側にとって
判断しにくいのは③、「人柄はどうか」という点ですね。

そもそも面接とは、中途/新卒に関わらず言えることですが、

「人間の優劣に点数をつける行為」

では全くなく、あくまで

「自社で活躍できるか判断するコミュニケーションの場」

であると筆者は定義しています。 コトバの表現はどうあれ、このニュアンスに
異議のある人事担当者は皆無でしょう。

従って、能力や意欲は勿論大事なわけですが、それだけでは採用決定するに充分とは
言えない。 自社の理念やスタンスに共感でき、他の社員と同じ価値観を共有できる
人柄や人間力といったものが重要な要素として判断されることになります。

もちろん社風もありますから、会社によって判断基準に微妙な差異はでてくるでしょうが、
実際のところ「人事担当者が判断するイイ人材」というものは、業界や職種が違えども
驚くほど共通するものです。 
(ではその共通点は何か、という点については別の機会に述べることとします…)

さすがにこの「人柄」ばかりは付け焼き刃でどうなるものでもありませんからね。 
今までの人生における選択と行動、全ての結果として今の自分自身があり、その全てが
判断される形になるわけです。 心して、普段の生活から意識していきたいものですね。

【面接で聞かれる質問】

根幹は次の4点です。

①自己紹介
②転職理由
③志望動機
④これまでとこれから(過去実績と今後のキャリアプラン)

【質問の意図とポイント】

順番にみていきましょうか。

①自己紹介
簡単な自己紹介の後、職務経歴を話します。
「自己紹介をしてください」といわれることもあれば、いきなり職務経歴の説明を
求められることもあるでしょう。

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新田 龍

新田 龍

株式会社ヴィベアータ、株式会社就活総合研究所 代表取締役

キャリア教育プロデューサー ブラック企業アナリスト 大学講師 HRMストラテジーコンサルタント JCDA認定キャリアデベロップメントアドバイザー 日本キャリア開発協会、東京商工会議所会員 早稲田大学卒業後、東証一部上場企業で経営企画、事業企画を経験。 その後人材サービス大手企業にてコンサルタントおよび人事採用担当等を歴任。 現在は人事戦略とキャリア教育に関するコンサルティング会社を2社経営。

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